君を知りたくて
大国、ルヴェラン王国の王太子レオニクスと、地方侯爵家出身の少年リュカ。
圧倒的な魔力と血筋を誇る“選ばれし神子”と、飛び級で宮廷に上り詰めた最年少官僚。
身分の違うふたりは、幼い頃から共に過ごしながらも、今や“王太子と臣下”という立場で微妙な距離を保っていた。
けれど___
言葉にされない感情。
視線の奥に潜む、言葉にならない想い。
それでも、惹かれてしまうのはどうしてだろう。
華やかな舞踏会の夜。
誰にも聞こえない声で、リュカは彼に囁く。
「だったら、束縛しないで。……僕はまだ、君のものになったつもりはないから」
黙して語らぬ王太子と、揺さぶり続ける官僚の少年。
多くの試練を乗り越えた先は__。
すれ違いと独占欲の狭間で紡がれる、静かで切ない恋の物語。
____まだ、僕のことを何も言ってくれない君に、僕は何も委ねない。
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