弟の代わりに花婿にされた俺ですが、敵国皇帝は「最初から君が欲しかった」と言いました
弟の代わりに、敵国皇帝の花婿になる。
二十五歳の王子ノエルに、望みを尋ねる者はいなかった。
弟のために仕立てた衣装を着て、恐ろしいと噂の皇帝のもとへ。花婿の交代を謝るつもりだったノエルを待っていたのは、思いがけない歓迎だった。
「最初から君が欲しかった」
皇帝レオンが求めていたのは、弟ではなくノエル本人。
三年前、ほんの短い会話を交わした男は、ノエルの冗談を覚えていた。そして今も、彼の好きなもの、嫌なこと、これからしたいことを知りたがる。
皇帝を街へ誘い、遊びで失敗する顔に笑い、もっと触れたいと思う。
ただ大切にされるだけでは足りない。ノエルも、この男を笑わせたい。自分から会いに行きたい。
そんな二人の前に、弟が現れる。
自分こそ本来の花婿だと、兄へ身を引くよう求めて――。
もう、誰かの代わりを務めるためには生きない。
今度こそ、自分の名で、この人の隣を選ぶ。
穏やかに口説く一途な皇帝と、代役扱いされてきた王子の、互いを欲しがる恋の物語。
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