緋色の耽溺~瑠璃の貴公子は幼馴染の執愛に囚われる~
その夜、レオンハルトはうなされていた。
好色な王に婚約者を奪われたのだ。
小貴族の若き当主であるレオンハルトには、強権をもつ王に逆らうすべなどない。
うなされて飛び起きた彼のそばにいるのは、いつものように幼なじみのヴィルターであった。
緋色の髪をした幼なじみは、レオンハルトにとって唯一絶対味方の存在である。
「お前の手は気持ちいいな」
触れられた手が冷やりと心地よいのも、いつものことだ。
今夜が少し違ったのは、ヴィルターの手がレオンハルトの秘部にのびたから──。
「この奥に、もっと気持ちよくなれる処があるんだよ」
指で奥を弄いながらも、一線を超えようとはしないヴィルター。
──大切にしたいから。
その言葉に偽りはなかった。
しかし、レオンハルトに異様な執着を寄せる国王ルーカスの手がじわじわと彼に迫っていた。
【主な登場人物】
レオンハルト・クライン…弱小貴族クライン家の若き当主。家と王の板挟みになり苦しい立場。
ヴィルター・シュルツ…レオンハルトの幼なじみで、大貴族の跡継ぎ。レオンハルトにみせる執着はすこし常軌を逸しており…。
ルーカス・マイヤー・アインホルン…横暴な専制君主。レオンハルトの婚約者を奪うが、実は狙いは…。
エドガー・クライン…レオンハルトの弟。兄に逆らってばかりの困り者。
シンシア・シュルツ…レオンハルトの婚約者で、ヴィルターの妹。王に奪われるが、本当の想い人は…。
好色な王に婚約者を奪われたのだ。
小貴族の若き当主であるレオンハルトには、強権をもつ王に逆らうすべなどない。
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「お前の手は気持ちいいな」
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「この奥に、もっと気持ちよくなれる処があるんだよ」
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──大切にしたいから。
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