原因はアナタが良い。


ーーとても変な人を好きになった。

 自分の中に幾つかの人格があると言った。
 嘘を沢山つく人だったと思う。
 でも、どれが嘘で本当なのかはわからない。
 証明する術はない。

 嘘であって欲しい事に満ち溢れていた人だった。
 弱いのか強いのか、わからない人だった。

 とても綺麗な少年だった。

 そう、少年。
 高校から19歳までの付き合いだった。

 よく笑い、よく怒り、よくわからない人だった。
 よく笑わせ、怒らせ、よく泣く人だった。


『原因はアナタが良い』

彼女は言った。


※同タイトルの作品がありましたが、迷走してしまい、没とさせて頂きました。
(……が、続きを書く可能性は0とは言い切れない感じです)
上記の作品のプロットを再利用して、完結を目的に作成しました。
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