無色の男と、半端モノ

 鬼は「悪」だと思い込んで育った青年と、鬼と人の間に産まれた半端モノの物語。
 ここは、鬼と人がいる世界。
 鬼は人に害を与え、喰うことがある。鬼の中には特殊な能力を持つ鬼もいた。
 人の世には鬼退治を専門とする「退治屋」という組織があり、彼らは鬼特有の匂いを感じ取ることができた。

 卯ノ国の退治屋にハクという青年がいた。彼は眉目秀麗で天賦の才に恵まれていたが、他人に無関心、且つ、無表情で無口のため、仲間たちは「無色の男」と残念がった。ハクは全ての鬼は「悪」であると言い、力の弱い鬼や、害のない子鬼も容赦なく退治した。
 ある日、任務中だったハクたち退治屋に、大勢の鬼たちが襲いかかってくるその時、不思議な笛の音色と男の命令によって鬼たちは姿を消し、彼らは助けられた。
 ハクが笛の音色を辿ると、姿形はどこにもなく、僅かに鬼の匂いだけが残っていた。それ以来、ハクはその匂いを忘れることができない。
 数ヶ月が経ち、ハクは町で一人の女と出会う。彼女は、あの日と同じ鬼の匂いをしていた。



※ BLを思わせる描写があります(多分)。少しでも苦手な方は避けてください。
※ 一部に残酷、残虐な描写があります。
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