淫宮の秘め事と薬師シキ
貴族の住まう煌苑殿で暮らしていた瑛(えい)は、付き人である柏(はく)とともに避暑のために自然豊かな山へ来ていた。見慣れない動植物に目を奪われていると、毒蛇に噛まれてしまう。ちょうどそのとき、山奥の村に住む織(しき)と名乗る少女に助けられた。
村はありとあらゆる薬の知識を蓄えた村であり、織もまた幼いながら薬師として働いていた。
瑛は、村の豊かさや女や子供も関係なく読み書きができ、仕事も分け隔てなく行う姿に感銘を受け、何より命を救ってくれた織に対し好意を寄せる。
いつか「妻になってほしい」と伝えるが、織は首を縦に振らなかった。絶対に村を出てはいけない、妻になれないと頑なに言う。
煌苑殿に戻り、家族に村や織のことを話すと、数年後、陛下の座についていた伯父の禧桜が「村娘を第五夫人に入れる」と言い始める。瑛は話してしまったことを後悔の念に駆られ、悲しみに明け暮れるしかなかった。
美しく成長した織だが、なんと女人ではなく、男であると衝撃の告白をする。
激怒した第一夫人は首をちょん斬れと言い張るが、瑛や柏は必死に守ろうとし……。
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