『君の代わりはいくらでもいる』と夫が言うので出ていきます。~なぜかお義母様もついてきました ~
「君の代わりはいくらでもいる」
夕食の席で、夫のローデリック様はそうおっしゃいました。隣には、来月からこの屋敷の采配を任せるという男爵令嬢のミレイユ様が座っていらっしゃいました。
伯爵家に嫁いで五年になります。季節の贈答品を四百家に手配して、どなたがどの茶葉をお好みかを覚えて、領地からの陳情に返事を書き、お義母様の膝の具合に合わせて屋敷の階段に手すりをつけました。夫の上役である宰相閣下の奥様に、毎年欠かさずお誕生日のお手紙を出していたのもわたくしです。夫はご存じないと思います。お話ししたことがありませんので。
承知しました。では代わりの方に、全てお任せいたします。
わたくしは三百枚の引き継ぎ書を書いてミレイユ様にお渡しし、屋敷を出ました。読んでいただけたかどうかは存じません。
十日後、伯爵家の茶会には誰もいらっしゃらなかったそうです。宰相閣下の奥様からは、今年はお手紙が届かなかったとお言葉があったと聞きました。
ところで、わたくしが屋敷を出た朝、玄関には旅支度を済ませたお義母様が立っていらして、「あの家はもう駄目ね。行きましょう」とおっしゃいました。
夕食の席で、夫のローデリック様はそうおっしゃいました。隣には、来月からこの屋敷の采配を任せるという男爵令嬢のミレイユ様が座っていらっしゃいました。
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☆読者様の御親切に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
ご心配頂きました件について『お礼とご報告』を近況ボードにてお伝えさせて頂きます。
引き続きお楽しみ頂けましたら幸いです♡ (百谷シカ・拝)