離縁された毒見役の公爵夫人は、下町で「毒消しの食堂」をはじめます ~味を失った騎士団長様が通い詰めてくるのですが~
「お前は舌しか取り柄のない女だ」
そう言って夫は私を捨てました。四年間、毒見役として屋敷の毒を全部この舌で受け止めてきたのに、手切れ金は銀貨三枚。――なら、その舌ひとつで、下町に「毒消しの食堂」を開きます。
おばあちゃんが遺してくれた店で、今日も煮込みがコトコト。傷んだ人の腹と心があったまる一皿を、私が守りたい人のためだけに。
もう二度と、貴族にはお仕えしません。
――ところで騎士団長様。何を食べても味がしないはずのあなたが、どうして翌朝から店の前に石像のように立っていらっしゃるのです?
(私を捨てた元夫? そのうち勝手に後悔します。ざまぁは焦らずお楽しみに)
――――
※本作は小説家になろう・カクヨムにも同名義で掲載しています。
(2026.10.02追記)
タイトルが文字上限で途中で切れてしまっていたため、改題しました。
お見苦しい状態のまま気づかず申し訳ございませんでした……。
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