【完結】サクラと僕~君がいた、あの夏~
*第8回ほっこり・じんわり大賞エントリー中です*中学2年の夏、不登校になった少年・賢(けん)は、心を閉ざしたまま祖母の住む山あいの村へと預けられる。
人の気配もまばらなその土地で、彼は一匹の白い猫と出会う。左耳に小さな欠けのあるその猫は、どこか人のような目をしていて、賢は「サクラ」と名付ける。
人と関わることを恐れていた賢は、言葉を持たないサクラとの静かな時間を通じて、少しずつ心をほぐしていく。
やがて村の少年・良二との出会いも、彼の閉ざされた世界に新しい風を吹き込んだ。
しかし、季節の終わりに訪れた台風の夜、良二が行方不明となる。
必死の捜索の中、サクラは命をかけて賢たちを守り、そして――姿を消した。
その夏、賢は「誰かとつながることの強さ」と「失うことの痛み」を知った。
そして、サクラが残してくれた温もりを胸に、再び自分の足で教室の扉を開ける決意をする。
ひとりぼっちだった少年が、猫と出会い、心を取り戻すまでの、やさしくて静かな再生の物語。
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