名無しと勇者 〜転生先で「勇者」と呼ばれた俺と、「名無し」と呼ばれる少女〜
四十四歳、会社員。死んだらしい。
目を覚ますと一面の白の中で、女神に「勇者」と呼ばれた。
体は若返り、膝も痛まない。一言で傷が塞がる力までついてきた。
これはもう、異世界転生で間違いない。……たぶん。
降り立った村で、その一言は人を後ずさらせた。
なのに、その力がまるで届かない少女がいた。
村人に「名無し」と呼ばれる彼女は、
治癒の力を素通りさせ、
言葉はひとつも通じず、
陽よりずっと野山に強く、
そして、とにかくよく食う。
しゃべりで世の中を渡ってきた男と、言葉の通じない少女。
身ぶりと食べ物と覚えたての単語で、二人は旅に出る。
――この異世界、何かがおかしい。
■更新
公開初日は5話。以降は毎日更新から始め、書き溜めに応じて更新頻度を変えます(変更は近況ノート/活動報告でお知らせします)
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なのに、その力がまるで届かない少女がいた。
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そして、とにかくよく食う。
しゃべりで世の中を渡ってきた男と、言葉の通じない少女。
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