先輩が愛してくれた本当のわたし

「みんなは何歳で処女捨てたい?」

高校生のときに友達が言った。

『捨てる』という表現に嫌悪感はあったけれど、その事について誰ひとり指摘する者はいない。

そんな言葉に騙されるなんて、思わなかった。

同調圧力だったのかもしれない。
真実はどうあれ、今自分のまわりにいる者たちの言葉が、世界の中心だった。

それが後悔になるとも知らずに――。

「俺はさ、過去なんてどうでもいいんだよね。今、目の前にいるリカちゃんが俺に笑いかけてくれる。それだけで幸せだなって思うんだよ」

リカの心に灯る航太の言葉。
心を溶かしていく魔法の言葉。

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