あなたにおすすめの小説

夫が私の移植用心臓を運ぶヘリを愛人の犬に回したので、目覚めた私は彼を知らないふりをした 表紙

夫が私の移植用心臓を運ぶヘリを愛人の犬に回したので、目覚めた私は彼を知らないふりをした

熾星
 宗一郎がシャツの三つ目のボタンを留めたときには、私はもうスマートフォンで銀行アプリを開いていた。  ベッドの脇には女物のワンピースと彼のベルトが散らばっている。神崎美月はホテルのバスローブをまとい、浴室の入り口に立っていた。鎖骨には意味ありげな赤い痕。まるで私に見せつけるために、そこに立っているようだった。  カーテンは完全には閉じられていない。朝の光が絨毯に差し込み、部屋の惨状を残酷なほど鮮明に照らしていた。  初めてこんな場面に出くわしたとき、私は部屋のグラスを叩き割り、宗一郎の胸ぐらをつかんで理由を問い詰めた。  あのときの彼はベッドヘッドにもたれて煙草を吸い、ズボンすらまともに穿かないまま、淡々と言った。 「部屋が暗くて、お前と間違えた」  その後、同じような「人違い」は二度起きた。  それをきっかけに、私たちは書面で取り決めを交わした。不貞行為が一度発覚するたび、離婚成立前の解決金として、彼は私に五百万円を支払う。 「振り込んで」
キャラ文芸 完結 短編
文字数:15,653
うちの婚約者、たぶん攻略対象です 表紙

うちの婚約者、たぶん攻略対象です

白瀬しおん
七歳の誕生日に前世の記憶を取り戻したアリアナは、自分が乙女ゲームの攻略対象レイナルトの婚約者だと知る。 将来の面倒事を避けるため、彼から距離を置こうと決意するアリアナ。しかし、中庭でも図書館でも購買でも、なぜか行く先々でレイナルトと遭遇してしまう。 避けているはずなのに近づいてくる婚約者。そんな彼には、アリアナを追いかける理由があるようで――。
恋愛 完結 ショートショート
文字数:2,445
『お前が運命の番だなんて最悪だ』と言われたので、魔女に愛を消してもらいました 表紙

『お前が運命の番だなんて最悪だ』と言われたので、魔女に愛を消してもらいました

志熊みゅう
 竜族の王子フェリクスの成人の儀で、侯爵令嬢クロエに現れたのは運命の番紋。けれど彼が放ったのは「お前が番だなんて最悪だ」という残酷な言葉だった。  異母妹ばかりを愛する王子、家族に疎まれる日々に耐えきれなくなったクロエは、半地下に住む魔女へ願う。「この愛を消してください」と。  恋も嫉妬も失い、辺境で静かに生き直そうとした彼女のもとに、三年後、王宮から使者が現れる。異母妹の魅了が暴かれ、王子は今さら真実の愛を誓うが、クロエの心にはもう何も響かない。愛されなかった令嬢と、愛を取り戻したい竜王子。番たちの行く末は――。
恋愛 完結 ショートショート
文字数:10,706
夫と偽令嬢に殺害計画を囁かれているのを聞いてしまったので、返り討ちにして二人とも地獄へ送ることにしました 表紙

夫と偽令嬢に殺害計画を囁かれているのを聞いてしまったので、返り討ちにして二人とも地獄へ送ることにしました

熾星
 夫の誕生日、私はケーキを抱えて彼の会社を訪れた。  社長室の扉はわずかに開いており、中から妹の星羅の声が聞こえてきた。 「次順位受益者の資格放棄書、どうしてまだ署名させていないの?」  直哉が苛立った声で答えた。 「あと数か月待て。子どもが生まれたあとで紫乃に事故が起きれば、父親の俺が子どもの信託財産を管理できる」  短い沈黙のあと、星羅の声が氷のように冷えた。 「でも、その子が生きている限り、私は九条家で唯一の後継者にはなれない」  扉の外に立ったまま、手の中のケーキが少しずつ傾いていった。あの二人が欲しがっていたのは、私の結婚も株式も、それだけではなかった。  私と、お腹の子の命まで奪うつもりだったのだ。  録音ボタンを押し、私は東華都の雨の中へ引き返した。
キャラ文芸 完結 短編
文字数:21,783
今更気付いてももう遅い。 表紙

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。
恋愛 完結 ショートショート
文字数:13,142
迷惑隣人が玄関前と駐車区画を占拠したので、葬祭会社勤務の本気で引っ越していただきました 表紙

迷惑隣人が玄関前と駐車区画を占拠したので、葬祭会社勤務の本気で引っ越していただきました

熾星
 施工班に、高額の仕事が入った。  内容は、ごく普通の分譲マンションの一室に「葬祭用品サンプル保管室」を作ることだた。  責任者は、最初、住所の入力ミスだと思ったらしい。けれど工具を抱えて現場に来たとき、私が本気だとようやく理解した。  理由は単純だった。同じ階の斜め向かいに住む女が、靴箱、古い収納棚、ゴミ袋を共用廊下いっぱいに並べ、私の玄関前まで占拠していたからだ。扉を開けるたび、こちらが身を縮めなければならないほどだった。  私は、ここは火災時の避難経路だから私物を置かないでほしいと伝えた。  すると彼女は、目だけで人を踏みつけるような顔をした。 「管理費はうちも払ってるのよ。共用部分なら、私にも使う権利があるでしょ。賃貸暮らしの貧乏会社員が、何様のつもり?」  その後、私はその部屋を買った。  同時に、地下駐車場の平置き駐車区画の専用使用権も引き継いだ。  けれど彼女は、私が出張している間に、自分の赤いレクサスを私の区画へ停め、さらに黄色い車止めまで勝手に取り付けた。  家に車が多いから少し借りてあげているだけ。  彼女は、そう言った。  だから私は、施工班に頼んだ。  駐車区画の線の内側に、取り外し可能な鋼製フェンスをぐるりと立ててもらった。  ついでに、自分の部屋を葬祭用品サンプル保管室にした。  どちらのほうが気味悪いか、比べてみればいい。
ホラー 完結 短編
文字数:14,225
話しを聞かない自認ヒロイン vs 話しが通じない自認ヒロイン 表紙

話しを聞かない自認ヒロイン vs 話しが通じない自認ヒロイン

マーサ
「リリア! お前との婚約は破棄し、このエマを新たな婚約者とする! お前はエマに嫉妬するあまり酷い嫌がらせをしたそうだな!」 「リリアさん! 私にした数々の嫌がらせについて罪を認めてくだされば、私は許しますから!」  怒り心頭で厳しい顔つきの王太子ダリウスと、それにへばりつく子爵令嬢エマが叫ぶ。 「エマさん! 婚約者がいる男性に近づき不貞した罪を素直に認めてくだされば、私は許しますから!」  リリアは罪を突きつけられた事は何も聞いてないかのように一切触れず、逆に相手の罪を糾弾した。 ……これは、話を聞かないヒロインと、話が通じないヒロインの泥仕合。 ================================= 令息を籠絡し婚約破棄を目論む転生ヒロインと、断罪される転生悪役令嬢、という図式はよくありますが、 悪役令嬢もヒロイン属性だったら話しが噛み合わないよな…、というただ1つの思いつきだけで書きました。 約3年ぶりの執筆という事もあり、お手軽お気楽、設定の整合性ゼロのリハビリ作です(笑) 肩肘張らずに楽しんでいただければ幸いです。
恋愛 連載中 ショートショート
文字数:8,561
悪役令嬢のとある学園生活 表紙

悪役令嬢のとある学園生活

あみにあ
とある日いつものように 学園の中庭で読書を楽しんでいると 向こうから見目の麗しい男たちを連れた 一人の可愛らしい女性が私を怯えた目で見つめていた。 私はそっと本を閉じると彼女はニヤリと笑みを浮かべると私の方へ近づいてくる……。 ヤンデレ王子×溺愛にホラーを混ぜてみました。 短編ですので気軽に読んでみてください。
恋愛 完結 短編
文字数:4,759