ナツユ探偵事務所
「霊能力者」。それは霊的な能力を持つ者の総称。
霊視は勿論、魂と会話のできる者や、特殊な能力を持つ者もいるという。
猫と会話のできる「夏虫」。
除霊のできる「露草」。
二人の霊能力者は、この水柿町で探偵事務所を営んでいた。
ある日、その事務所に学生服の少女が訪ねてきて……。
霊視は勿論、魂と会話のできる者や、特殊な能力を持つ者もいるという。
猫と会話のできる「夏虫」。
除霊のできる「露草」。
二人の霊能力者は、この水柿町で探偵事務所を営んでいた。
ある日、その事務所に学生服の少女が訪ねてきて……。
あなたにおすすめの小説
大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~
華族の三条家の跡取り息子、三条行正と見合い結婚することになった咲子。
だが、軍人の行正は、整いすぎた美形な上に、あまりしゃべらない。
蝋人形みたいだ……と見合いの席で怯える咲子だったが。
実は、咲子には、人の心を読めるチカラがあって――。
終わりにします
「終わりにします」
その言葉とともに、侯爵令嬢シルヴィアは毒を飲んだ。
婚約者は妹を選び、父は妹だけを信じた。
誰にも必要とされなかった人生を終えたはずなのに、目を覚ますと三か月前へと時間は巻き戻っていた。
もう、誰かに愛されるためだけに生きるのはやめよう。
そう決めた彼女は、静かに運命を書き換えていく。
これは、一度死んだ少女が、自分自身の人生を取り戻すための物語。
「君を愛することはない」と言った公爵様は、私が婚約を解消した途端に壊れました
「勘違いするな。私は君を愛することはない」
婚約発表の夜、公爵アレクシスからそう告げられた伯爵令嬢エレナ。
幼い頃から彼を慕い続けていたエレナは、その言葉を受け入れようと必死に笑う。
婚約者なのに隣に座らせてもらえない。
贈り物をしても素っ気ない返事。
夜会では別の令嬢と親しげに話す。
やがてリリアという令嬢から、
「アレクシス様は、私といるときはよく笑われるの」
そう告げられたエレナは、ついに決意する。
「もう、私から身を引きましょう」
王宮で婚約解消を申し出たエレナ。
アレクシスは「……そうか」と冷たく答えた。
ところが、彼女がいなくなった翌日から、公爵の日常は少しずつ壊れ始める。
毎朝届いていた花。
好きな菓子。
体調を気遣う手紙。
それらすべてが、エレナによって用意されていたものだった。
「……私は、何をしていた?」
そしてアレクシスは知る。
エレナは、自分を一度も嫌ってなどいなかった。
さらに公爵家に伝わる呪いの秘密が明らかになる。
彼がエレナを遠ざけていた本当の理由。
それは――
**誰よりも彼女を愛していたからだった。**
だが、愛する者を守るためについた嘘は、最愛の女性を深く傷つけていた。
「君を愛している」
「……今さらです」
一度失った愛を取り戻すため、公爵は初めて彼女を追いかける。
そしてエレナが最後に選ぶ答えとは――。
**「愛していない」のではなく、「愛しているからこそ、愛していないふりをしていた」。**
冷酷公爵の後悔と溺愛、そして一度壊れた二人の恋が、もう一度動き始める。
後宮医官助手 史慧琳の雑記帳 ~幻の第二妃は悪女の汚名を返上したい~
後宮の医官付助手を務める史 慧琳は、皇太子・志翔とその護衛武官の周 亮宇とは乳兄弟として育った。
後宮内の世界しか知らず、そして皇后と皇太子の策略により後宮を出ることもかなわない彼女。
何度断っても妃として迎えたいという皇太子の求婚を躱すうち、いつしか「幻の第二妃」と呼ばれ後宮の悪女として名をはせるようになる。
幼馴染への想いを胸にしまい込み、後宮医官の手伝いをしながら静かに生活をすることを望む慧琳。
しかし皇太子のために開かれた後宮で寵愛を競う妃たちの思惑が、彼女を陰謀の渦に巻き込んでいく。
記憶力と洞察力に長けた慧琳の元に舞い込む事件は、どれもきな臭いものだった。
医官助手のヒロインが探偵として挑む、中華風後宮内倒叙ミステリー。
裏切りの代償
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
番ではないと言われた王妃の行く末
獣人の国エスラエルの王妃スノーは、人間でありながら“番”として選ばれ、オオカミ族の王ローレンスと結婚した。しかし三年間、彼に番と認められることも愛されることもなく、白い結婚のまま冷遇され続ける。
それでも王妃として国に尽くしてきたスノーだったが、ある日、ローレンスが別の令嬢レイアーを懐妊させ、側妃として迎えると知る。ついに心が折れたスノーは離縁を決意し、国を去ろうとする。
しかしその道中、レイアー嬢の実家の襲撃に遭い、スノーは命を落とす寸前、自身の命と引き換えに広域回復魔法で多くの命を救う。
これでスノーの、人生は終わりのはずだった。
だが次に目を覚ますと、スノーは三年前の結婚式当日に戻っていた。何度死んでも、何度拒絶しても、結婚式の誓いの瞬間へと戻される。
番から逃れようと、スノーは何度も死を選ぶが――。
王太子妃は貴方と離れることを所望しております
「もういいわ」
王太子妃である私の冷たく吐いた言葉に、周囲の文官たちは言葉を失う。
私の怒りを皆が悟ったのだろう。
なのに言葉をかけた当人––––王太子のキースは気付く素振りもない。
「彼女に会いに行って、いいのか?」
「気にせず行ってください」
告げた言葉に、部屋にいた文官や王城使用人の顔が凍ったのが分かった。
傍に控える騎士も、思わず互いの顔を見合わせている。
皆、分かっている。
怒鳴られる方がマシだ、泣かれる方が救いがある。
『もういい』に込められた意味は、諦めだということに。
「……アイシャ、本当にいいのか?」
キースの足は、もう出口を向いている。
王太子妃ではなく、別の女性に会いにいくために……
「えぇ、どうぞ……好きになさってください」
「……すまない。次は埋め合わせをする!」
出て行くキースの背に、そっと告げる。
「もう、次なんてないわよ」
その言葉は、走りゆく王太子に届くことはなかった。
王太子妃は覚悟を固める。
半生をかけて支え続けてきた、彼のために尽力してきた。
その努力が軽んじられるのならば。
もう……王太子妃の座に居る必要はないと。