人間を信じられなくなった薬草園は、落ちこぼれ魔女にだけ声を聞かせる~もふもふ精霊と育てる辺境の小さな奇跡~
派手な魔法は使えない。でも、傷ついた土地の声は、彼女にだけ聞こえた。
攻撃魔法も防御魔法も満足に使えず、王都魔法学院で落ちこぼれと呼ばれた十七歳の魔女ミルカ。卒業後に命じられた赴任先は、辺境レフィルナ村にある長年放置された薬草園だった。そこで出会ったのは、尊大な口調で喋る白いもふもふの守り精霊・ポフ。かつて豊かだった薬草園は、なぜか人間を拒むように荒れ果て、ポフも力と記憶の大半を失っていた。しかしミルカには、学院で誰にも認められなかった力がある。それは、薬草や土地の小さな声を聞く力。咳に苦しむ少女のための薬草シロップ、眠れない羊を救う薬草、村娘と作る薬草茶や香草パン。ミルカとポフが小さな困りごとを一つずつ解決するうち、薬草園は再び村の暮らしと結びついていく。けれど、土地の奥には、人間を信じられなくなった理由が眠っていて――落ちこぼれ魔女ともふもふ精霊が、傷ついた土地と心を癒やしながら、今日も小さな奇跡を育てる物語。
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