開かせるもの
昨日まで、確かにそこにいた。なのに、誰もその名を知らないという。
新築マンションへ引っ越してきた篠原祐一《しのはらゆういち》は、妻の楓《かえで》、娘の結菜《ゆいな》とともに新しい生活を始める。
しかし、そのマンションには、奇妙なルールがあった。
「三回ノックされたドアを開けてはいけない」
「エレベーターでは挨拶すること」
「落し物はすぐに拾わない」
住民たちは当たり前のように従い、その理由を語ろうとはしない。
そして、繰り返される「よくあること」と「忘れる」という言葉。
気味の悪いエレベータと、憶測が広がるマンション住人の会話。
やがて、妻は住民たちと仲良くなるにつれ、少しずつ変わっていく。
遂に妻は三回ノックされたドアを開けようとして――
※
この話は、別サイトでも公開しています。
※
本作は、Nolaノベル内でSAKURA Horror編集部様に、注目作品として選出されました!
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