婚約破棄された悪役令嬢ですが、面倒なので全部放置します

 王都の大広間に、どよめきが広がった。
 天井から吊るされた巨大なシャンデリアが、何百もの蝋燭の光を反射し、きらきらと輝いている。その光の中心に立つ私は、妙に他人事のような気分で、その場の空気を眺めていた。

「エレノア・フォン・リーベルト! 私は貴様との婚約をここに破棄する!」

 高らかに宣言したのは、第一王子であり私の婚約者でもあったアルベルト殿下だった。
 周囲の貴族たちが一斉に息を呑み、次の瞬間には小声のざわめきが連鎖のように広がっていく。

 ――ああ、ついに来たのね。
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