女子竹槍攻撃隊

 えいえいおう、えいえいおうと声をあげながら、私たちは竹槍を突く訓練をつづけています。
 約2メートルほどの長さの竹槍をひたすら前へ振り出していると、握力と腕力がなくなってきます。とてもつらい。
 訓練後、私たちは山腹に掘ったトンネル内で休憩します。
「竹槍で米軍相手になにができるというのでしょうか」と私が弱音を吐くと、かぐやさんに叱られました。
「みきさん、大和撫子たる者、けっしてあきらめてはなりません。なにがなんでも日本を守り抜くという強い意志を持って戦い抜くのです。私はアメリカの兵士のひとりと相討ちしてみせる所存です」
 かぐやさんの目は彼女のことばどおり強い意志であふれていました……。

 日米戦争の偽史SF短編です。全4話。
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