貴族社会は欺瞞と虚飾でできている
「お前との婚姻は形だけのもの。当然、白い結婚として3年後に離縁だ。いいな」
子爵家から侯爵家の当主である宰相府次席補佐官に嫁いだその夜、新婦は新郎から冷酷にそう宣言されてしまった。
彼は襲爵する条件として、父の持ってきた縁談を受け入れただけであり、自分で見初めたわけでもない彼女を愛するつもりなどなかったのだ。
そればかりか多忙を理由に3年間の白い結婚を強制し、3年後の離婚に同意するよう彼は迫った。離縁されても実家に戻れない新妻は、今すぐ追い出されるか3年後に追い出されるかの選択を迫られて、震る手で婚姻誓紙に署名するより他になかった。
絶望に悲嘆する妻はバルコニーへ出た。実家の命令によりどうしても侯爵家の世継ぎを産まねばならないというのに、夫は邸には戻らないと宣言して出て行った。夫婦関係の構築は絶望的で、3年後には確実に追い出されてしまう。
いっそのこと、このバルコニーの下に見える庭園の池に身を投げてしまおうか。そう思って覗いた水面に、窓明かりがふたつ、落ちていた。
ひとつは二階のこの主寝室。ではもうひとつの明かりは?
……あっ。今夜は義父となった前侯爵がお泊りになっていらっしゃったのだったわ。
新妻は、初夜を迎えるための薄い夜着の上からナイトローブだけ羽織って部屋を出た。目指すは三階、義父の泊まる部屋。
明日の朝には義父は領地に帰ってしまう。その前に、どうしても今夜のうちに義父に夫の無体を訴えなければ。
そしてこの彼女の行動が、酷薄な夫の人生を決定的に狂わせることになる──!
◆最近流行り(?)の、白い結婚で新妻をないがしろにする系モラハラ夫の破滅を書いてみました。
◆設定はあんまり作るつもりがなかったんですけども(爆)、固有名詞だけは必要性にかられて多めに用意しました。意味を調べながら読むと感慨深いかと思います(笑)。
◆全10話、約3万5000字ほどの中編です。最終話だけちょっと長め。
ベッドシーンの匂わせがあるのでR15で。
◆この作品は小説家になろうでも同時公開します。
子爵家から侯爵家の当主である宰相府次席補佐官に嫁いだその夜、新婦は新郎から冷酷にそう宣言されてしまった。
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感想ありがとうございます。
いや作者も響きが女の子っぽい、可愛いと思って新妻の名前に採用したんですけどね、実際は男女問わず使う言葉なんですよね。phony guy(見栄っ張りの嘘つき野郎)とかって言うらしいです(爆)。
なので、ペットの名前としては推奨致しませんw
最後までお付き合い頂きありがとうございました♪
最後はホラーエンド気味ですけど、グロリオーサさんはきちんと愛してあげる限りは才色兼備の完璧な嫁なので大丈夫ですよ!(無責任)
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
はい、まさしく毒花でしたね公女さま(爆)。
息子侯爵ことアロガントくんは仰る通り、貴族社会には向いてなかったのかも知れません(^_^;
まあでも、これからは嫁にガクブルしながら地方官僚として生きていくわけですからね……。まあ、仕事上で付き合いのある女性陣との仲を疑われたら即エンドですけども!(爆)
いやそもそも離れから離れられないし、仕事も持ってきてもらうのかも知れませんが(爆笑)。
再度の感想ありがとうございます。
さて公女は嫁ぎ先で何やらかしたんでしょうかねえ(すっとぼけ)。
ちなみに隣国の第二皇子の公表されてる死因は「病死」です。病死だったら病死です!(爆笑)
感想ありがとうございます。
やらかしたのって、バレてない隠せてるとか思ってても案外バレてるもんですよね(笑)。
公女さまは、まあ……なんかこっちでももうバレバレというか(爆笑)。
(なろう版でも正解者多数w)
感想ありがとうございます。
そりゃまあバレますよね(笑)。上司って部下の素行とかまで結構見てますし。
アロガントくんに関して言えば、宰相が「新妻放ったらかすなや」って言ってた時点ですでにバレてました(爆)。
公女さまはねえ……まあ今夜の最終話のお楽しみ、ってことで♪(笑)
再度の感想ありがとうございます。
いやあ、やっぱバレますよね(笑)。ボカシもなんにもしてないでそのまま名前使ってますもんね!
そうそう、そのグロリオサです(爆)。ユリ科だから百合姫なんですけど、実は個人的にも若干違和感があって(笑)。やっぱ「赤百合姫」とかにしといた方が良かったかなあ……?( ̄∀ ̄;
感想ありがとうございます。
いや全くもって仰る通りで(笑)。
デキる男を気取ってみても、結局は「天網恢々疎にして漏らさず」ってやつで(^_^;
アロガントくんの処遇は次回と次々回でやってますのでお楽しみに♪
そしてパパ、どうやら若い子相手に頑張っちゃったみたいですねえ(爆笑)。
感想ありがとうございます。
本当にねー。愛人に手を出さなくても、合法的に手を出せる奥さんがいるってのにねー(爆)。
まあでも歳上好きなら、7歳も下の妻に魅力を感じなくても仕方ない……かな?( ̄∀ ̄;
ちなみに旦那様は初夜に「戻らない」と宣言して以降は本当に一度も戻っておりません(爆)。だから夜会とかにも奥さん同伴できないし、できないから領地で静養してるとあちこちで嘘をついてるわけです。
なので、奥さんが邸で何をやってるか、彼は何も知らんのです。何かあったら連絡しろと命じてある執事や侍女長あたりは……まあ正直に連絡するはずもありませんね(爆笑)。
こちらにも感想ありがとうございます♪
「旦那様」がちゃんと最低のクズ野郎に見えてて何よりです(笑)。そして詰めが甘いというのもその通りで( ̄∀ ̄)
このあとの「旦那様」、および新妻ちゃんがどうなるか、引き続き注目していただければなと。さらにひとつふたつ波乱があるので( ̄〜 ̄)
早速感想をありがとうございます♪
まー自分で書いといてなんですが、最低なダンナですわな(爆)。
あっところで、さすがにモロバレし過ぎたと思ってコッソリあらすじ追記しときました(笑)。
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