化け物のお前と死に損ないの俺 ーあやかし通り執行録ー
勉強、運動、容姿、何をとっても【普通】。
片や相棒の男はすべてに秀で、どんなに難しい任務であろうと遂行する。
──お前なんか嫌いだ。
一方的に告げた言葉は、本心だった。
しかしもっと嫌いなのは、どれほど努力しても相棒に追い付けない自分自身で、同時に千影(ちかげ)はなんとも形容し難い気持ちを秀秋(ひであき)に抱えていた。
ある日、上司から『ある怪異を祓除して欲しい』という任務を言い渡された。
普段よりも強いのため千影は慎重になろうとするが、秀秋は一人で行動したかと思えば、危険を顧みずに淡々と祓除する。
怒りを通り越して呆れる反面、そんな秀秋を止められるのは千影のみだと理解している。
ただ、千影には誰にも言えない秘密があって──
現代最強と謳われる天才と、ある出来事により死に損なった凡才の物語が今、始まる。
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