海辺の古書店で、十年前に置いてきた恋を拾いました
東京の出版社を辞めた三十歳の高橋凛は、亡くなった祖母が遺した古書店「風待書房」を閉めるため、海辺の故郷・潮見町へ十年ぶりに戻ってくる。
店には雨漏り、借金、売れ残った本。そして、商店街一帯を取り壊す再開発計画が待っていた。その設計担当者として現れたのは、高校時代の初恋の人・佐々木湊だった。
十年前、凛は駅で湊を待ち続けた。しかし、彼は来なかった。何も告げずに上京した凛と、理由も分からないまま町に残された湊。互いに「自分は選ばれなかった」と思い込んだまま、二人の時間は止まっていた。
祖母が遺した「三十日間だけ店を開けてほしい」という願いをきっかけに、凛は風待書房を再び開く。やがて古い本の中から、十年前には届かなかった二通の手紙が見つかり――。
失った仕事、取り壊される町、届かなかった初恋。人生の帰り道で再会した二人が、過去をやり直すのではなく、それぞれの未来を選び直す大人の再会恋愛物語。
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