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幕間 パルミラ様は画策する
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クリストファー殿下の婚約者であるパルミラ・トワイエは戸惑っていた。
王立学園の入学者の中から、自分に対立してまでクリストファーを奪ってくれる女性がいないものかとチェックしていたのだが…
入学初日から、パルミラをライバル視してくるような骨のある令嬢はいなかったのだ。
「おかしいですわぁ。
うちの精鋭の調べによると、同じクラスに成績優秀者として入学式の挨拶をするはずだった令嬢がいるはずなのだけど…
皆様はご存知?」
パルミラは、父である宰相の派閥の令嬢達と学園の寮にあるフリールームで親睦会を開いていた。
「パルミラ様に申し上げます。
うちの者からの情報によりますと、成績優秀者の令嬢は隣国のアーライに交換留学したようですから、1年はこちらに戻らないはずです」
「ありがとう!
流石は、王国の情報を統べるハイネス家ね。
うちの精鋭たちを鍛え直さなくてはいけないわ。
モニカ嬢、他に私たちの派閥で共有すべき情報があるなら教えて頂けないかしら?
ねぇ、皆様もこれから楽しい学園生活を送る為に色々と知りたいでしょ?」
「パルミラに申し上げます。
うちの者が全て帰還致しましたら、情報をまとめあげ共有したいと考えておりますので、しばしの猶予をお願い致します」
「分かりました。
モニカ嬢からの有力情報を心待ちにしておりますわ。
皆様!
他に、何か気になった事はありませんか?」
「パルミラ様に申し上げます。
Aクラスにマイヤーズ商会の末娘がおりますが、彼女に絡んだザンネン伯爵派閥の者たちが処分されたそうです。
ザンネン伯爵は、そのうち裏でやっていた事がバレて取り潰しになるのではないかと…
マイヤーズ商会の娘は、学園長の姪にあたりますので取り扱いに気をつけないと王太子派の私たちといえども自宅謹慎、退学などの危険性がありますからなるべく絡まない方がよいと思われます」
父が学園長の補佐をしているアリーシャ・ノエル伯爵令嬢からの話に派閥の令嬢たちがざわめいた。
「アリーシャ嬢、まだ公になっていない情報を共有してくれてありがとう。
マイヤーズ商会の令嬢と誰か話した者はいるかしら?
クリスの後ろの席に座っていたピンクブロンドの儚げな令嬢だったわよね?」
「パルミラに申し上げます。
アイラ・マイヤーズは、商会長である父親の秘蔵っ子と言われておりまして商会の新商品やイベントはほとんど彼女が手がけているとウワサになっております。
しかも、王都店は会員にならないと入れない特別なスペースがあるらしくて…
会員になれなかった者は次の会員募集を心待ちにしているようですよ。
パルミラ様、アイラ・マイヤーズをうちの派閥に引き込むのはどうでしょう?
アイラを他の派閥に、奪われては王太子派の名折れになります」
王太子派の筆頭であるブルマン伯爵家のエルマは、アイラを派閥に引き込もうと画策しているようだ。
「なるほどね。
アイラ・マイヤーズの人となりを確認する必要がありそうね。
母が確か、マイヤーズ商会の会員だから母にお願いしてタウンハウスでお茶会を開くわよ?
皆様も、手伝って下さるわよね?」
「「「「「「「勿論です!パルミラ様!」」」」」」」
アイラが呼ばれたお茶会の裏では、こんな話があったようだ。
貴族令嬢とは、程良い距離を保ち太客になってもらう事しか考えていないアイラと自分たちの派閥を最強にしたい令嬢たちが今後どのような動きをするのかは誰にもわからない。
王立学園の入学者の中から、自分に対立してまでクリストファーを奪ってくれる女性がいないものかとチェックしていたのだが…
入学初日から、パルミラをライバル視してくるような骨のある令嬢はいなかったのだ。
「おかしいですわぁ。
うちの精鋭の調べによると、同じクラスに成績優秀者として入学式の挨拶をするはずだった令嬢がいるはずなのだけど…
皆様はご存知?」
パルミラは、父である宰相の派閥の令嬢達と学園の寮にあるフリールームで親睦会を開いていた。
「パルミラ様に申し上げます。
うちの者からの情報によりますと、成績優秀者の令嬢は隣国のアーライに交換留学したようですから、1年はこちらに戻らないはずです」
「ありがとう!
流石は、王国の情報を統べるハイネス家ね。
うちの精鋭たちを鍛え直さなくてはいけないわ。
モニカ嬢、他に私たちの派閥で共有すべき情報があるなら教えて頂けないかしら?
ねぇ、皆様もこれから楽しい学園生活を送る為に色々と知りたいでしょ?」
「パルミラに申し上げます。
うちの者が全て帰還致しましたら、情報をまとめあげ共有したいと考えておりますので、しばしの猶予をお願い致します」
「分かりました。
モニカ嬢からの有力情報を心待ちにしておりますわ。
皆様!
他に、何か気になった事はありませんか?」
「パルミラ様に申し上げます。
Aクラスにマイヤーズ商会の末娘がおりますが、彼女に絡んだザンネン伯爵派閥の者たちが処分されたそうです。
ザンネン伯爵は、そのうち裏でやっていた事がバレて取り潰しになるのではないかと…
マイヤーズ商会の娘は、学園長の姪にあたりますので取り扱いに気をつけないと王太子派の私たちといえども自宅謹慎、退学などの危険性がありますからなるべく絡まない方がよいと思われます」
父が学園長の補佐をしているアリーシャ・ノエル伯爵令嬢からの話に派閥の令嬢たちがざわめいた。
「アリーシャ嬢、まだ公になっていない情報を共有してくれてありがとう。
マイヤーズ商会の令嬢と誰か話した者はいるかしら?
クリスの後ろの席に座っていたピンクブロンドの儚げな令嬢だったわよね?」
「パルミラに申し上げます。
アイラ・マイヤーズは、商会長である父親の秘蔵っ子と言われておりまして商会の新商品やイベントはほとんど彼女が手がけているとウワサになっております。
しかも、王都店は会員にならないと入れない特別なスペースがあるらしくて…
会員になれなかった者は次の会員募集を心待ちにしているようですよ。
パルミラ様、アイラ・マイヤーズをうちの派閥に引き込むのはどうでしょう?
アイラを他の派閥に、奪われては王太子派の名折れになります」
王太子派の筆頭であるブルマン伯爵家のエルマは、アイラを派閥に引き込もうと画策しているようだ。
「なるほどね。
アイラ・マイヤーズの人となりを確認する必要がありそうね。
母が確か、マイヤーズ商会の会員だから母にお願いしてタウンハウスでお茶会を開くわよ?
皆様も、手伝って下さるわよね?」
「「「「「「「勿論です!パルミラ様!」」」」」」」
アイラが呼ばれたお茶会の裏では、こんな話があったようだ。
貴族令嬢とは、程良い距離を保ち太客になってもらう事しか考えていないアイラと自分たちの派閥を最強にしたい令嬢たちが今後どのような動きをするのかは誰にもわからない。
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