嘘つきな遺言と青いインク

資産家・藤堂和馬の死後、親族が集まった書斎で遺言書が公開される。そこには「庭の百日紅の根元に埋めた宝箱の鍵で、机の隠し引き出しを開けろ。そこに真の相続人を記した第二の遺言書がある」という奇妙な指示が記されていた。
長男・修一、長女・雅美、弟・進の三人は、遺産欲しさに必死に庭を掘り返し、ようやく見つけた鍵で引き出しを開ける。しかし、中は空っぽだった。困惑する一同に対し、顧問弁護士の佐伯は和馬の遺言に従い、三人の「手」を確認する。
犯人は、弟の進だった。彼は生前の和馬の筆跡を真似て、偽の遺言書(庭に箱を埋めたという嘘)を用意し、本物とすり替えていた。しかし、和馬は弟の企みを見抜いており、わざと偽物を用意させる隙を与えていた。進の手についていた「青いインクの染み」と、下敷きにされた便箋に残った「本物の遺言の筆圧」が決定打となり、進の犯行と強欲さが暴かれる。結局、全財産は寄付されることになり、欲に溺れた親族たちは何も手にすることができなかった
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