時空戦記オーバークロス
プロローグ:時の波紋
時空開発研究所の地下深く、クロノス・ナヴィゲーション・ルーム。
巨大なホログラムディスプレイが、現在から過去、そして未来へと伸びる無数の「時の糸」、すなわちタイムラインを映し出していた。その中心に立つのは、冷静な作戦指揮官、星野暦(クロノス・ナヴィ)だ。
「警告!タイムラインに深刻な歪みを確認!レベルは最大カテゴリーA、『特異点・時空の渦』発生!」
暦の鋭い声が、静寂を破った。ディスプレイの中、現代の日本、とある高校の座標を示す一点が、突如として漆黒のノイズに飲み込まれ、周囲の時の糸を不規則に引きちぎり始めていた。
「また奴か…!」
地下最深部の格納庫。特殊な流体の中で待機していた時田瑛二は、その報せを聞き、静かに瞳を開いた。彼の肉体には、過去の激戦の疲労が常に残留している。
「クロノス・ナヴィ、状況を。」
瑛二の問いに、暦の声が通信機越しに響く。
「場所は私立誠稜高校、美術室。影響範囲はまだ局所的ですが、今回の歪みは過去と未来の時間がランダムに混在している。座標から推定されるエネルギーパターンは…間違いありません、ドーマーです!」
瑛二の胸に、重く冷たい怒りが広がる。漆黒の魔神 ドーマー—時空開発研究所の初代主任研究員であり、歴史の抹消を目的とする宿敵。
「ターゲットは?」
「美術室に展示されていた、生徒の作品『豪華な花)』。未来の重要度が高すぎるため、ドーマーが目をつけました。…急いで。このままでは、校舎ごと時の残骸**となって消滅します。」
瑛二は流体から立ち上がり、隣に待機していた甲斐創(ジェネレーター)によって最終調整されたクロノス・ギアを纏った。メタリックな青と銀の流線形のアーマーが、彼の肉体を覆い、青いエネルギーラインが脈動する。
瑛二は腰にクロスブレードを、手にクロスガンを装着する。彼のコードネームが、脳裏に響く。
「時空戦記オーバークロス、出撃する。」
瑛二の足元に、青白い時空転移のゲートが開く。彼は迷うことなく、その不安定な光の中へと踏み込んだ。守るべき「正史」のために、そして、ドーマーの破滅的な思想を止めるために。
時空戦記オーバークロスの戦いは今、始まる。
時空開発研究所の地下深く、クロノス・ナヴィゲーション・ルーム。
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時空戦記オーバークロスの戦いは今、始まる。
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