レベル0の雷帝
112年前、世界を脅かしていた魔王を討ち取った四人の英雄がいた。
ダナフォルト、ガードグ、エレナ、ドルゴール。
彼らは150年にも及ぶ魔族との戦いに終止符を打ち、世界に平和をもたらした。
女神の啓示を受けたゼウシティア王国の国王によって、四人は東西南北の帝国へと散り、それぞれの地で魔族の勢力を抑える役目を担うことになった。
100年以上の時が過ぎ、
魔王討伐の記憶も薄れ、世界は平穏を取り戻していた。
四人の英雄のうち、風帝ガードグと水帝エレナは寿命を迎えてこの世を去り、最後の仲間、炎帝ドルゴールも寿命が尽きる。
そして唯一、悪魔の契約し、14歳のまま歳を取らない雷帝ダナフォルトは、北のラグナディア雷帝国で一般人に紛れて暮らしていた。
契約した悪魔ベルフェゴールの勧めで、帝国屈指の進学校――アステリア魔法学校に入れられる。
しかし、そこでのダナフォルトは誰もが知る英雄ではない。
レベルは――0。
魔法の授業にも興味を示さず、いつも眠そうにしている彼は、周囲から「コネで入学した落ちこぼれ」と馬鹿にされていた。
平凡で退屈な学生生活。
――しかし。
ある日、ダナフォルトはアステリア魔法学校で些細な異変に気付く。
魔族の脅威が薄れたはずの世界で、再び不穏な魔力が現れ始めたのだ。
そして、ダナフォルトだけが気づいていた。
これは偶然の事件ではない。
百年前に終わったはずの戦いが、再び始まろうとしていることを。
レベル0の落ちこぼれ。
誰からも英雄だとは知られていない少年。
その正体は、かつて魔王を討ち取った最強の雷帝だった。
失われた仲間たちの想いを背負いながら、ダナフォルトは再び杖を手に取る。
ドルゴールが最後に残した言葉「守るべきもの」を、守り抜くために。
※この小説は小説家になろう様、カクヨム様でも連載しています
※章単位の完結形式です
ダナフォルト、ガードグ、エレナ、ドルゴール。
彼らは150年にも及ぶ魔族との戦いに終止符を打ち、世界に平和をもたらした。
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