愛なき政略結婚の作法~孤独な氷の王女と食えない王太子は、各々の野望のために動いていたら「最強の夫婦」になっていた~』

​「愛など不要。完璧に役割を果たしましょう」
​大国リラ王国の第一王女、ヴィクトリア。
「氷の王女」と恐れられる彼女が嫁いだ先は、同じく大国であるサザン王国の第二王子、ウィリアムだった。

​夫となるウィリアムは、常にヘラヘラと笑い、優秀な兄に政務を丸投げしては「王太子なんて兄上がやればいい」と公言する、掴みどころのない「食えない男」。

​初夜すら「ゆっくり休むといい」と、紳士的な仮面で距離を置く彼に、ヴィクトリアもまた安堵する。

これは国を繋ぐための義務。そこに情熱も絆も必要ないはずだった。

​しかし、二人は知らなかった。
お互いが「国を守る」という同じ使命のために、自分を殺して仮面を被っている、同類であることを。

​社交界の渦巻く陰謀。
優秀な兄・ミハエルが向ける静かな敵意。
そして、二人を襲う不測の事態。

​それぞれが各々の目的のために、己の知略と矜持を尽くして動いただけ。

それなのに、パズルのピースがはまるように二人の行動が重なったとき、周囲は驚愕することになる。
​「……まさか、これほど息の合った夫婦だったとは」
​無自覚に最強のパートナーとなっていく二人の、冷ややかで熱い政略結婚の行方は――。


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