あなたにおすすめの小説

特待生だと思われて最後列に座らされた私が、三か月後、祖母の名前がついた音楽ホールで最初の一曲を弾くまで 表紙

特待生だと思われて最後列に座らされた私が、三か月後、祖母の名前がついた音楽ホールで最初の一曲を弾くまで

祖母が袖を詰めた古い制服に、祖母のICカード。40分バスに乗って通う編入生の私を、名門・綾嶺学園の1年3組は、ひと目で「特待生」だと決めつけた。 「特待生はここ」――足で押された椅子の先は、最後列のゴミ箱の隣。 前の晩、父には電話でこう言われていた。 「学校では、セイラントグループの娘という肩書を置いて、鈴木瑶でいなさい」 だから私は、何も説明しない。椅子を少しだけ戻して「ありがとう」と座り、記念行事費は一万円札3枚で払う。 学食では「特待生は下で食べて」。中間テストで1位を取れば「写したのよ」。 祖母が30年ピアノを教えたこの学校で、旧音楽準備室に残る祖母のピアノには「処分」の紙が貼られた。保護者会では、杖をついて来た祖母に、PTA会長が年金の額を尋ねる。 隣の席には、何も聞かずに丸パンを半分くれる子が一人だけいる。 12月、500万円するという腕時計が、私の机の中から出てきた。 「警察に通報してください」 返ってきたのは、処分が決まるまでの自宅待機3日。 待機の3日目、祖母宛てに白い封筒が届く。 創立記念式典 12月6日 午後6時 特別招待 倉橋芙佐子様 ご家族同伴可 この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
青春 連載中 短編
文字数 17,994
「お前の代わりはいくらでもいる」と言われたので、代わりを三人用意して辞めました ~辺境伯が「お前の代わりはいない」と離してくれません~ 表紙

「お前の代わりはいくらでもいる」と言われたので、代わりを三人用意して辞めました ~辺境伯が「お前の代わりはいない」と離してくれません~

宮廷薬師のエリオは、調合も仕入れも帳簿も医師の補助も一人で引き受けてきた。 それが当たり前だと思っていた。 筆頭薬師に「お前の代わりはいくらでもいる」と言われるまでは。 言われたとおり、代わりを用意しよう。 エリオは七日で三人の後任を育て上げ、辞表を置いて王都を出た。 行くあてもなく門をくぐったところで声をかけてきたのは、冷血と噂される北の辺境伯ディートハルト。 軍医を失った砦に来てほしいという。 辺境で待っていたのは、仕事をすれば礼を言われ、無理をすれば叱られる毎日。 そして口数の少ない辺境伯が、なぜかいつも隣にいる。 一方そのころ王都では、三人がかりでも宮廷薬局が回らなくなっていて――。 「彼の代わりはいない。だから返さない」 ※ハッピーエンド・完結保証。最終話まで執筆済みです。
BL 連載中 長編 R15
文字数 18,390
勇者に手柄を奪われたので、魔王討伐の報告会で質問を三つだけしました 表紙

勇者に手柄を奪われたので、魔王討伐の報告会で質問を三つだけしました

「お前の名前を出すと、英雄譚が分かりにくくなるんだ」 魔王討伐の作戦士アルレンは、勇者に自分と仲間の功績を奪われた。 口止め料を拒み、向かったのは王の前で開かれる報告会。 「第一結界を、なぜ夜明けまで破らなかったのですか」 三つの質問と、討伐前から残る記録。 華々しい武勇伝の裏で、誰が何をしたのか。 英雄の嘘を暴き、仕事と名前を取り戻す逆転ファンタジー。
ファンタジー 完結 短編
文字数 11,852
娘は銅貨一枚でした 表紙

娘は銅貨一枚でした

「ヴァレイユ男爵。王命に背いた理由を申し開け」  男爵エルンストの娘レティシアには、58歳の公爵のもとへ嫁げという王命が下っていた。  婚礼の日、娘は現れない。  審問の間に引き出された男爵は、詫びるでも言い訳するでもなく、静かに告げる。 「娘は、秤にかけて渡しました。代金は銅貨一枚にございます」  実の娘を銭と引き換えに手放した父親。人買いは縛り首、そういう国の法廷に、男は独りで立っている。  誰もが男爵の破滅を疑わないなか、老法務官だけが、埃をかぶった建国法典へ手を伸ばした。  娘を手放した父と、300年誰も使わなかった古い法の話。
ファンタジー 完結 ショートショート
文字数 12,504
お母様、いい加減にしてくださいませ 表紙

お母様、いい加減にしてくださいませ

天河宮家の長女・瑠璃は、継母の桃簾と異母妹の翡翠から理不尽な仕打ちを受けながらも、母に愛されたい一心で耐え続けてきた。だが、妹の失敗まで責められたある日、ついに我慢の限界を迎え、「お母様、いい加減にしてくださいませ」と告げる。祖母や父、兄の支えを得て、瑠璃は自分を犠牲にする生き方を変え始める。やがて明らかになる家族の真実。愛されなかった過去を乗り越え、瑠璃は自分自身の人生を歩み始める。
ファンタジー 完結 短編
文字数 33,369
愛人を抱く夫に追い出されたので裏で支えていた全てを手放します 表紙

愛人を抱く夫に追い出されたので裏で支えていた全てを手放します

オルヴァン伯爵家の妻ティセラは、夫ゼノヴィの命令で屋敷の奥にある工房に閉じ込められ、王室や隣国の大公家に献上する秘伝の『月華の香油』をたった一人で作り続けていた。その香油のおかげで伯爵家は莫大な富と名誉を得ていたが、ゼノヴィはティセラの苦労を一切知らず、香油作りで荒れた彼女の手を「貧乏くさい」と蔑んでいた。 結婚から三年目の夜、ゼノヴィは愛人である男爵令嬢ファルネを屋敷に招き入れ、ティセラに離縁を突きつける。さらに二人は、ティセラが心血を注いで作り上げた最高級の香油を「ファルネが作ったもの」として王室の晩餐会に献上しようと企んでいた。 すべてに絶望し、同時に憑き物が落ちたティセラは、秘伝の調合日誌と母の形見だけを手に笑顔で屋敷を去る。そんな彼女を待っていたのは、かねてより『月華の香油』の真の作り手を探し求めていた隣国の絶対権力者、レギウス大公だった。レギウスのもとで本来の美しさと誇りを取り戻し、深く溺愛されていくティセラ。一方、ティセラを失ったオルヴァン伯爵家は香油の生産が完全に止まり、音を立てて崩壊していく。
恋愛 完結 短編 R15
文字数 76,005
【完結】偽りの番にサヨナラを 表紙

【完結】偽りの番にサヨナラを

「偽りの番」として濡れ衣を着せられ処刑されたオルガ。 目覚めると結婚直後に回帰していた。前世を悔い必死に追ってくる狼公爵の夫・クンツを冷たく拒絶する彼女の前に、前世で自分を救えなかった記憶を持つ幼なじみの大魔導師・エリーアスが現れる。すれ違っていた二人が紡ぐ、本当の運命とやり直しの愛。
恋愛 完結 ショートショート
文字数 9,739
キレた公爵令嬢は断罪を望みました 表紙

キレた公爵令嬢は断罪を望みました

十年以上にわたり王太子ガトーの教育と政務を支えてきた公爵令嬢エルヴィラ。しかし、ガトーは男爵令嬢を側室に迎え、エルヴィラには婚姻後も政務を担うよう要求する。彼の身勝手さに見切りをつけたエルヴィラは、テーブルを蹴り飛ばして自ら地下牢へ……、 よくある屑王子ものです。
恋愛 完結 ショートショート
文字数 11,591