暇を持てあました勇者たちの戯言(ざれごと)
「生きてる間に、何かしら爪痕を残そうと思てん―――」
自称40代のオッサンは、そう言った。
そのオッサンは、知事の定例記者会見に毎週通い、動画配信されているライブ中継に映り続けていた。
ファンにとっては懐かしい阪急ブレーブスのユニフォームを着て……。
彼は、ANIMAL50とバックプリントされたユニホームを着て会見に通い続けるが、ライブ配信は彼を意識することなく中継され続ける。
しかし、誰にも注目されないだろうと思われたその行為に気付く人間がいた。
王手前大学に通う大学生の星野信之は、毎週の定例会見で発言することもなく画面に映り続けるユニフォーム姿の男の存在を見続けることを密かに楽しみにしていた。
過去のアーカイブ映像も確認した星野は、オッサンが会見が行われるたびに映像に映り込んでいることを突き止め、それ以降、この中年男性の目撃報告をSNSに投稿する。
だが、ある日、オッサンが会見場に来ていないことに気付いた星野は、自分だけの楽しみを奪われたような複雑な気持ちを抱えたまま、少し早めにバイト先である大学近くのショッピングモールに向かうと、モール内の川辺にANIMAL50のユニフォームを着ている男性が座り込んでいて―――。
自称40代のオッサンは、そう言った。
そのオッサンは、知事の定例記者会見に毎週通い、動画配信されているライブ中継に映り続けていた。
ファンにとっては懐かしい阪急ブレーブスのユニフォームを着て……。
彼は、ANIMAL50とバックプリントされたユニホームを着て会見に通い続けるが、ライブ配信は彼を意識することなく中継され続ける。
しかし、誰にも注目されないだろうと思われたその行為に気付く人間がいた。
王手前大学に通う大学生の星野信之は、毎週の定例会見で発言することもなく画面に映り続けるユニフォーム姿の男の存在を見続けることを密かに楽しみにしていた。
過去のアーカイブ映像も確認した星野は、オッサンが会見が行われるたびに映像に映り込んでいることを突き止め、それ以降、この中年男性の目撃報告をSNSに投稿する。
だが、ある日、オッサンが会見場に来ていないことに気付いた星野は、自分だけの楽しみを奪われたような複雑な気持ちを抱えたまま、少し早めにバイト先である大学近くのショッピングモールに向かうと、モール内の川辺にANIMAL50のユニフォームを着ている男性が座り込んでいて―――。
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