追放された俺、悪魔に魂を売って全属性魔法に覚醒。悪魔契約者と蔑まれるが、まぁ事実だ。勇者? ああ、俺を見下してたやつな
灰原カイトのスキルは【魔力親和】。評価F。
「外れスキル」の烙印を押された彼は、勇者パーティで三年間、荷物を運び、素材を剥ぎ、誰よりも早く野営の火を起こし続けた。
そして、捨てられた。
「お前がいると、俺の剣が重くなる」
勇者が口にした追放の理由は、侮蔑ではなかった。恐怖だった。
行き場を失ったカイトの前に、一人の悪魔が現れる。
「あなたの魂の、死後の行き先をちょうだい。代わりに、眠っている力を起こしてあげる」
病弱な妹の薬代が尽きるまで、あと十日。
カイトは迷わなかった。
目覚めたのは、全属性魔法――歴史上、伝説にしか存在しない力。
だがその代償は、使うたびに広がる魔印と、二度と消えない「悪魔契約者」の烙印。
世界中から蔑まれる。教会に追われる。かつての仲間には化け物と呼ばれる。
――まぁ、その通りだ。悪魔に魂を売ったのは事実だし。
それでも。没落貴族の剣姫と背中を預け合い、追放された聖女と聖魔の同時詠唱を編み出し、契約した悪魔自身と夜空の下で笑い合う日々は、悪くない。
これは、世界の「調律者」だった男が、その座を追われてなお、自分の手で居場所を作り直す物語。
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そして、捨てられた。
「お前がいると、俺の剣が重くなる」
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病弱な妹の薬代が尽きるまで、あと十日。
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