君の容れもの

真琴と誠司は、幼馴染で結婚3年目の夫婦。

妻の真琴は、性転換症という奇病を発症し、体が男性になってしまった。

性転換症については、国民的女優の発症と自殺で、メディアで話題になっていた。
ワイドショーで連日取り上げられていて、だいたいの情報は二人の頭に入っていた。

性別を戻すためのワクチンが接種できるのは、発症から一ヶ月経ってから。
一度ワクチンを接種すれば、再発することはない。
(もう一度性別が変わることは金輪際ない)

ここまでは、メディアでも取り上げられていた公の情報だ。


秘密保持契約を結んだ上で、真琴は新たな情報を得た。

それは、
「とある条件」のもとでしか発症しないということ。
元の性別に戻った人の約半数は、一年以内に自殺してしまうということ。


ワクチンを接種せずに、新しい性で生きていく選択を取ることもできる。
接種できるのは発症から三ヶ月以内。


性転換症で男の体になった真琴は、初めて自分のセクシュアリティに気付く。
「男同士」で性行為をしてみたいと明かすも、誠司は拒否反応を示す。


心と体の違和感に悩み続けた真琴は、いつも誠司に助けられてきた。
自分の気持ちに蓋をしてきた誠司は、真琴がいたから自分の夢を叶えられた。

だけど男同士になった二人は、夫婦ではいられなくてーー。

二人の積み重ねた時間が、別れを運んでくる。


幼馴染の二人の、愛のあり方を問う再構築物語。


誠司(♂):25歳。漫画家
真琴(♀→♂):25歳。インストラクター

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