10 / 59
第4話 作戦開始2ヶ月目~ピクニックでのゾクリ~ ニナ視点(2)
しおりを挟む
「ニナクイズ大会、スタートっ。ジャジャンっ!」
楽しく向かい合っているあたしは上機嫌で効果音を発し、人差し指で自分をさす。
「第1問。ニナ・スアフが一番好きな色は、なんでしょうかっ?」
「ピンク」
即答で、正解。
リボンもそうだし、何かとピンクで固めてるもんね。1問目はあっさり答えられた。
「第2問。ニナ・スアフが一番好きな動物は、なんでしょうかっ?」
「ライオン」
次も、即答で正解。
あたしは強くて逞しい、力で圧倒できちゃうライオンが大好き。これも簡単か~。
「じゃあちょっぴり難しめにして、第3問。ニナ・スアフが3番目に苦手な食べ物は、なんでしょうかっ?」
嫌いな食べ物の話はしても、細かい順番まではあまり言ってない。これは、分かるかな~?
「ルッコラ。ちなみに1番がラディッシュ、2番目がズッキーニだね」
「せ、正解。こんなにサクッと答えられるとは思ってなかったよ」
嬉しいけど驚きで、負けず嫌いなあたしとしてはちょっぴり悔しさもある。
よ~し。もっと、難易度を上げちゃおうっ。
「第4問。ニナ・スアフがお風呂に入る時、身体のどこから洗うでしょうか?」
これは数回しか話していない『ネタ』で、しかも直接見る機会はないもの。リュカは、ちゃーんと覚えているかな――
「右足から、と記憶しているよ。ちなみに次は、左足、ではなくて右手に移る。そうだよね?」
「せ、正解……。よ、よく覚えてたね」
「さっきも言ったように、君に関することは何でも知ってるからね。当たり前だよ」
そ、そっか。リュカはあたしにべた惚れで、これも簡単なんだ。
だったら……っ。更に更に、難易度を上げるっ。
「第5問。ニナ・スアフが9歳の頃の夢は、なんでしょうかっ?」
これはリュカと出会って1回しか話していない、おまけに数か月前にチラッと話した内容。
これは、流石に覚えてないよねっ?
「9歳の頃の夢は、商会の社長。『あの頃は幼くて、我ながら野心がとにかくすごかった』、そう言っていたよね」
「…………。せ、正解」
リュカったら、そんなことまで覚えてたんだ。
ソレはやっぱりすっごく嬉しいけど、負けず嫌いなあたしはやっぱり対抗心がメラメラ。どうしても勝ちたくなって、禁断の手を使うことにした。
「こほん、最終問題です。あたしのモーニングルーティーンの3つ目は、なんでしょうか?」
さっきも出た順番問題だけど、こっちの難易度は大違い。
なぜならリュカの前でその話題を出したのは1度きりで、しかもリュカに話したのは3つ中の1つ目と2つ目だけ。その最後の1つはリュカの前で話してなくって、知っているのはおば様と使用人だけなのだ! しかも『秘密の共有』は印象が良くなるから、男性陣――リュカやおじ様には内緒にしている部分なのだっ!
「………………………………」
今までスラスラ答えている彼も、今度はスッと出てこない。
リュカ、ゴメンねっ。あたしってば、ちょっとしたことでも負けたくないの。愛する人がする『可愛いイジワル』だから、許してあげてよ
「枕を右手で軽く叩き、『今日も一日いくわよあたし』と口にする。だよね?」
………………ぇ?
あ、あれ? へ? ぁれ?
…………………………………………どうして、それを知ってるの……?
楽しく向かい合っているあたしは上機嫌で効果音を発し、人差し指で自分をさす。
「第1問。ニナ・スアフが一番好きな色は、なんでしょうかっ?」
「ピンク」
即答で、正解。
リボンもそうだし、何かとピンクで固めてるもんね。1問目はあっさり答えられた。
「第2問。ニナ・スアフが一番好きな動物は、なんでしょうかっ?」
「ライオン」
次も、即答で正解。
あたしは強くて逞しい、力で圧倒できちゃうライオンが大好き。これも簡単か~。
「じゃあちょっぴり難しめにして、第3問。ニナ・スアフが3番目に苦手な食べ物は、なんでしょうかっ?」
嫌いな食べ物の話はしても、細かい順番まではあまり言ってない。これは、分かるかな~?
「ルッコラ。ちなみに1番がラディッシュ、2番目がズッキーニだね」
「せ、正解。こんなにサクッと答えられるとは思ってなかったよ」
嬉しいけど驚きで、負けず嫌いなあたしとしてはちょっぴり悔しさもある。
よ~し。もっと、難易度を上げちゃおうっ。
「第4問。ニナ・スアフがお風呂に入る時、身体のどこから洗うでしょうか?」
これは数回しか話していない『ネタ』で、しかも直接見る機会はないもの。リュカは、ちゃーんと覚えているかな――
「右足から、と記憶しているよ。ちなみに次は、左足、ではなくて右手に移る。そうだよね?」
「せ、正解……。よ、よく覚えてたね」
「さっきも言ったように、君に関することは何でも知ってるからね。当たり前だよ」
そ、そっか。リュカはあたしにべた惚れで、これも簡単なんだ。
だったら……っ。更に更に、難易度を上げるっ。
「第5問。ニナ・スアフが9歳の頃の夢は、なんでしょうかっ?」
これはリュカと出会って1回しか話していない、おまけに数か月前にチラッと話した内容。
これは、流石に覚えてないよねっ?
「9歳の頃の夢は、商会の社長。『あの頃は幼くて、我ながら野心がとにかくすごかった』、そう言っていたよね」
「…………。せ、正解」
リュカったら、そんなことまで覚えてたんだ。
ソレはやっぱりすっごく嬉しいけど、負けず嫌いなあたしはやっぱり対抗心がメラメラ。どうしても勝ちたくなって、禁断の手を使うことにした。
「こほん、最終問題です。あたしのモーニングルーティーンの3つ目は、なんでしょうか?」
さっきも出た順番問題だけど、こっちの難易度は大違い。
なぜならリュカの前でその話題を出したのは1度きりで、しかもリュカに話したのは3つ中の1つ目と2つ目だけ。その最後の1つはリュカの前で話してなくって、知っているのはおば様と使用人だけなのだ! しかも『秘密の共有』は印象が良くなるから、男性陣――リュカやおじ様には内緒にしている部分なのだっ!
「………………………………」
今までスラスラ答えている彼も、今度はスッと出てこない。
リュカ、ゴメンねっ。あたしってば、ちょっとしたことでも負けたくないの。愛する人がする『可愛いイジワル』だから、許してあげてよ
「枕を右手で軽く叩き、『今日も一日いくわよあたし』と口にする。だよね?」
………………ぇ?
あ、あれ? へ? ぁれ?
…………………………………………どうして、それを知ってるの……?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
658
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる