Demon's Gate Patrol〜関守と刑事のブレンド・ノワール〜

人間界と魔界を隔てる巨大な「関門」。その人間界側の関所近くに佇む喫茶店「魔界の雫」のマスター、クロウは、魔界の秩序を守る「関守」という裏の顔を持つ魔物である。
彼の監視役として店を訪れるのは、警察庁対魔課のエース刑事、朝倉 蓮。互いに敵意と不信感を抱き、「ミルクを入れるか否か」という不毛なコーヒーの苦さで意地の張り合いを続ける二人だった。
そんなある夜、クロウの監視を潜り抜けた元同僚の魔道具職人・ザヴィが、人間界を破滅に導く魔力増幅装置を起動させようとする。世界の危機を前に、クロウは秘密裏の「始末」を、蓮は「逮捕」を目的として、ついに不信の壁を越えた共闘を開始する。
命を懸けた攻防の中、蓮はクロウの冷たい秩序を打ち破り、クロウは蓮を治療するという、関守の範疇を超えた行動を取る。
これは、互いの正義と存在に惹かれ合うことになった、魔物と人間の監視役コンビが、世界の均衡を守るため、夜の街で繰り広げるダークで甘美な事件簿である。
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