処刑まで、あと三日。仕立て師のわたくしがほどく嘘は、どれも誰かを愛した証でした 〜五つ目の嘘だけは、わたくしを生かすために、つかれていた〜
嘘には、たいてい、庇いたい誰かがいる。
戴冠式の前の晩、幼い王太子の後見役だった王弟が、何者かに刺し殺された。濡れ衣を着せられたのは、その夜に衣装を届けに上がっていた仕立て師リネット。処刑までの猶予は、わずか数日。
リネットには、たった一つの取り柄がある。布の縒り、古傷、声のかすれ――人が隠したものが、見えてしまうのだ。だから彼女は、証言を一枚ずつ辿るうちに気づいてしまう。この事件に関わる誰もが、嘘をついている。しかもその嘘は、保身ではなく――誰かを、守るための嘘だった。
幼子を庇う侍女。国を庇う宰相。母を庇う針子。そして、采寸で一度だけ言葉を交わしただけの“無名の貴公子”が、なぜか「自分が刺した」と名乗り出ている。
わたくしのために嘘をついてくれる人なんて、いるはずがないのに――。
これは犯人探しではない。誰が、誰のために嘘をついたのかを、縫い解く物語。落ちぶれ令嬢が針と機知で王家の嘘をほどき、最後に見つけるのは、自分を生かすためにつかれた、たった一つの嘘。切なくて、あたたかい、純愛の物語。
戴冠式の前の晩、幼い王太子の後見役だった王弟が、何者かに刺し殺された。濡れ衣を着せられたのは、その夜に衣装を届けに上がっていた仕立て師リネット。処刑までの猶予は、わずか数日。
リネットには、たった一つの取り柄がある。布の縒り、古傷、声のかすれ――人が隠したものが、見えてしまうのだ。だから彼女は、証言を一枚ずつ辿るうちに気づいてしまう。この事件に関わる誰もが、嘘をついている。しかもその嘘は、保身ではなく――誰かを、守るための嘘だった。
幼子を庇う侍女。国を庇う宰相。母を庇う針子。そして、采寸で一度だけ言葉を交わしただけの“無名の貴公子”が、なぜか「自分が刺した」と名乗り出ている。
わたくしのために嘘をついてくれる人なんて、いるはずがないのに――。
これは犯人探しではない。誰が、誰のために嘘をついたのかを、縫い解く物語。落ちぶれ令嬢が針と機知で王家の嘘をほどき、最後に見つけるのは、自分を生かすためにつかれた、たった一つの嘘。切なくて、あたたかい、純愛の物語。
あなたにおすすめの小説
こんな婚約者は貴女にあげる
アルカは十八才のローゼン伯爵家の長女として、この世に生を受ける。婚約者のステファン様は自分には興味がないらしい。妹のアメリアには、興味があるようだ。双子のはずなのにどうしてこんなに差があるのか、誰か教えて欲しい……。
初めての投稿なので温かい目で見てくださると幸いです。
元の世界に帰らせていただきます!
淡い夢物語のように、望む全てが叶うとは限らない。
そう分かっていたとしても、私は敵ばかりの世界で妬まれ、嫌われ、疎まれることに、耐えられなかったの。
「ごめんね、バイバイ……」
限界なので、元の世界に帰らせていただきます。
醜い私は妹の恋人に騙され恥をかかされたので、好きな人と旅立つことにしました
幼い頃に妹により火傷をおわされた私はとても醜い。だから両親は妹ばかりをかわいがってきた。伯爵家の長女だけれど、こんな私に婿は来てくれないと思い、領地運営を手伝っている。
けれど婚約者を見つけるデェビュタントに参加できるのは今年が最後。どうしようか迷っていると、公爵家の次男の男性と出会い、火傷痕なんて気にしないで参加しようと誘われる。思い切って参加すると、その男性はなんと妹をエスコートしてきて……どうやら妹の恋人だったらしく、周りからお前ごときが略奪できると思ったのかと責められる。
会場から逃げ出し失意のどん底の私は、当てもなく王都をさ迷った。ぼろぼろになり路地裏にうずくまっていると、小さい頃に虐げられていたのをかばってくれた、商家の男性が現れて……
愛していました苦しくて切なくてもう限界です
アリサは騎士の婚約者がいる。彼が護衛している時に弟が飛び出してしまいそれをかばうのにアリサが怪我をしてしまいその償いに婚約が決まった経過があり愛されているわけではない。わかっていたのに彼が優しい眼で女騎士の同期と一緒にいる時苦しくてたまらない・・・切ないのは私だけが愛しているから切なくてもう限界・・・
私はもう、別の方の腕の中です
自分の食事を抜き、内職で指を傷だらけにしながら、婚約者ケビンの夢を応援してきたニーナ。だが、成功を手にした彼から返ってきたのは、感謝ではなくあまりに冷酷な裏切りだった。家族からも見放され、絶望の泥濘に沈む彼女の前に現れたのは、かつて命を救った「名もなき騎士」……今や最強の権力者となったアーサーだった。
「私を捨ててくれてありがとう。おかげで私は、本物の愛を知りました」
後悔に狂う元婚約者を余所に、ニーナは騎士団長からの過保護なまでの溺愛に包まれていく。
三年間あなたの領地を切り盛りしてまいりましたが、離縁いたします。帳簿も契約書もすべて私の名で結んでおりますので、どうぞご自由に
婚礼の夜、夫は寝室に来なかった。三年、一度も。代わりに来たのは書類の束だった。
伯爵家に嫁いで三年。私は帳簿を締め、領民の訴えを聞き、商人と話をつけた。夫は舞踏会で笑い、私の仕事を自分の手柄として語った。
「君との結婚は、家同士の義務だったんだ」
幼馴染の令嬢を後妻に迎えるつもりらしい。分かりました。離縁いたします。
ただ、ひとつだけ確認していただきたいものがあります。この三年で交わした契約書、二百八十七通。羊毛の買い付けも、石工の手配も、橋の普請も、署名はすべて私の名です。あなたは一度も目を通さず、面倒くさそうに私へ押しつけてこられました。
契約は、人に付きます。家にではなく。
夏が来て、伯爵領に商人が来ない。
私は隣の辺境伯領で、同じ仕事をしています。ここの領主は、差し出した書類を最後まで読んだ。読んでから、こう言った。
「あなたの名で結んでください。私の名ではなく」
【完結】婚約者様、嫌気がさしたので逃げさせて頂きます
ブリジット・アルテンバークとルーカス・ラスフィールドは幼い頃にお互いの婚約が決まり、まるで兄妹のように過ごして来た。
年頃になるとブリジットは婚約者であるルーカスを意識するようになる。
そしてルーカスに対して淡い恋心を抱いていたが、当の本人・ルーカスはブリジットを諌めるばかりで女性扱いをしてくれない。
顔を合わせれば少しは淑女らしくしたら、とか。この年頃の貴族令嬢とは…、とか小言ばかり。
ちっとも婚約者扱いをしてくれないルーカスに悶々と苛立ちを感じていたブリジットだったが、近衛騎士団に所属して騎士として働く事になったルーカスは王族警護にもあたるようになり、そこで面識を持つようになったこの国の王女殿下の事を頻繁に引き合いに出すようになり…
その日もいつものように「王女殿下を少しは見習って」と口にした婚約者・ルーカスの言葉にブリジットも我慢の限界が訪れた──。
【完結】気味が悪いと見放された令嬢ですので ~殿下、無理に愛さなくていいのでお構いなく~
───私に嘘は通じない。
だから私は知っている。あなたは私のことなんて本当は愛していないのだと──
公爵家の令嬢という身分と魔力の強さによって、
幼い頃に自国の王子、イライアスの婚約者に選ばれていた公爵令嬢リリーベル。
二人は幼馴染としても仲良く過ごしていた。
しかし、リリーベル十歳の誕生日。
嘘を見抜ける力 “真実の瞳”という能力に目覚めたことで、
リリーベルを取り巻く環境は一変する。
リリーベルの目覚めた真実の瞳の能力は、巷で言われている能力と違っていて少々特殊だった。
そのことから更に気味が悪いと親に見放されたリリーベル。
唯一、味方となってくれたのは八歳年上の兄、トラヴィスだけだった。
そして、婚約者のイライアスとも段々と距離が出来てしまう……
そんな“真実の瞳”で視てしまった彼の心の中は───
※『可愛い妹に全てを奪われましたので ~あなた達への未練は捨てたのでお構いなく~』
こちらの作品のヒーローの妹が主人公となる話です。
めちゃくちゃチートを発揮しています……