【一話完結】許嫁のパトリシアは僕をキープにしたいらしい
貴族や富裕層が多く通う異常に授業料が高いその王立学園で、許嫁であるパトリシアは僕に言い放った。
「私、いったんあなたと別れて他の人と付き合ってみようと思うの」
親が子供の許嫁を決めるのは後継ぎが必要だからだ。いい人が互いに現れなければ結婚してもらうよという程度の約束にすぎない。二十歳頃に意思確認を行ってから正式な婚約となる。
貴族には家庭教師がつくことが多く、学園にはより深い教養や知識、社交性を身につけるため十六歳から通う。誰もが後継ぎの必要性は理解している。まだ婚約なんてしたくないなんてふわっとした理由では断れない。それからの四年間が、実質自由恋愛で他の人を選べる最初で最後のチャンスとなる。
だから僕も――、覚悟をしていた。
※さらさらしるな様主催の「匿名元サヤ短編企画」参加作品です。
※他サイト様にも掲載中
「私、いったんあなたと別れて他の人と付き合ってみようと思うの」
親が子供の許嫁を決めるのは後継ぎが必要だからだ。いい人が互いに現れなければ結婚してもらうよという程度の約束にすぎない。二十歳頃に意思確認を行ってから正式な婚約となる。
貴族には家庭教師がつくことが多く、学園にはより深い教養や知識、社交性を身につけるため十六歳から通う。誰もが後継ぎの必要性は理解している。まだ婚約なんてしたくないなんてふわっとした理由では断れない。それからの四年間が、実質自由恋愛で他の人を選べる最初で最後のチャンスとなる。
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