嘘の数だけ素顔のままで

『童貞』。その固有名詞を青年コトブキは何よりも恐れていた。職練に通い始めたが、他の受講者は全員女だった。女たちからの質問責め、下ネタ、ラジコンにされながら男の面子を保つ為、頑なに無口で通した。やがて『先生』の存在がコトブキを外の世界へと駆り立てていく。「匿名で生きることを選んだ今を欲望の側面から描きだす。アングラなインターネット文学!」
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