せっかく異世界に来たのに無能力者ってあんまりじゃないか。

両親に天才児として育てられた颯(はやて)は、学校に行くことも許されず、家で専属の家庭教師のもと16年間勉強を続けてきた。
つまらないと感じながらも、それが普通だと思い込んできた颯は、毎日のように勉強をするだけの生活に慣れてしまった。

そんなある日、久々に外出することになったが、交通事故に遭い、つまらない人生を一瞬にして終えてしまう。

颯は死に際に、両親に閉じ込められ送ったつまらない16年間の人生に後悔したが、もうどうしようもないと、すんなり受け入れ、意識を失う。

「後悔するかもしれないが、もう一度、生き返りたいか」

颯が再び意識を取り戻すと、そこは白い壁で仕切られた部屋だった。
ただ、颯の目の前にはデジタルの文字で
「後悔するかもしれないが、もう一度、生き返りたいか」という文章が浮かんでいる。

颯は少し悩んだが、生き返ることを望み異世界で生きることになる。

しかし、異世界で颯は「無能力者」として生きることに…………。


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