四対の翼を持つ天使と悪魔の王

 天界を彷徨い飛び、地上へ目を向けた。一体の悪魔が天を仰ぎ見ていた。

 ◇◇◇

 天界に一体の天使が生まれた。
 子どもの容姿をしているその天使の背中には、立派で大きく美しい翼が四対、枚数にして8枚もあった。
 神が遠くなっていた天界で、基本は一対の2枚、多くとも三対で6枚の翼を持つ天使たちに囲まれて。
 ──四対の翼様。
 その天使は敬意を込めてそう呼ばれていた。
 それから少なくとも数百年が経ち、天使は様々な意味を込めて、他の天使たちからこう呼ばれるようになっていた。
 ──未だに子どもの、四対の翼様。


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