アコレアは覚えている。
初歩の魔法を使おうとするだけで、テオ・ルーベンバークは杖を壊してしまう。
世界樹に見守られた魔法の世界「獣の歌(ビーストソング)」。山奥にある全寮制の私立ババリアーノ学園に、テオは魔法の才を認められて入学した。二年生になっても魔法は思うように使えない。それでも、授業のない日にはひとりで練習を続けていた。
ある朝、いつもの花畑で出会った少女、アイビスは、そんなテオの練習に日が暮れるまで付き合ってくれた。
二人で学園へ戻った先での思いがけない再会が、テオを学園の過去へと導いていく。
これは、人を助ける魔法を願う少年と、一輪の花が覚えていた物語。
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