紅き風は空を駆ける。
紅玲華(こう れいか)は、役人の家に生まれた三女。だが、「女子は裁縫や芸事を学ぶべき」とされ、剣を学ぶことは許されなかった。しかし、密かに剣術に憧れ、双子の兄・紅凌(こう りょう)の名を借り、男装して学問を学びながら剣の稽古を続けていた。
穏やかな日常は、ある日突然終わりを迎える。
突如として街が軍に襲われ、屋敷は焼かれ、家族や友人は無惨に命を落としていく。
逃げ惑う中で見たのは、血に染まる兄の姿だった。
「今からお前は僕だ」
瀕死の凌は玲華にそう告げ、命を落とす。
家族の無念を背負い、玲華は紅凌として生きることを決意する。
しかし、それは更なる運命の波に飲み込まれる始まりだった。
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