支配の鎖―獣の血を飼い慣らすまで―

――その「守りたい」という想いは、愛か、それとも支配か。

これは、前作「死に至る愛の味」の次世代の物語。

理王と葉月の“毒のような愛”から生まれた烏丸悠理。
高校生になった彼は、母を異常なまでに愛し、支配する父の血を恐れていた。
外では前髪とマスクで素顔を隠し、他人との関係を避けるように生きている。

しかし、奔放な妹・沙羅の乱入によって、その均衡は崩れ始める。
そんな中、小さな書店で上原李奈と出会い、アルバイトを始めることになった。
彼女の無垢な温かさは、悠理にとって初めて触れるものだった。

――守りたい。
そう思ったはずだった。

彼女に近づくほどに、抑えていたはずの衝動が形を変えていく。
その感情が、守るためのものなのか、奪うためのものなのか――。

悠理自身にも、もう分からない。
父と同じにはならないと願いながら、気づけば、その背中をなぞるように一歩を踏み出している。

これは、呪われた血を引き継いだ少年が、
己の中の“獣”と向き合いながら、抗い、どこへ辿り着くのかを描く物語。

――悠理が最後に掴むものは、救いか、それとも。

※本作には、過剰な独占欲や執着、不穏な家庭環境、精神的に不安定な関係性の描写が含まれます。
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