世界を救うのは、いつだって『勇者』だと決まっている
王宮の牢に囚われ、忘れ去られた少女ハルン。
かつては踊り子として生きていた彼女は、後宮に入ったことで人生を狂わされ、すべてを奪われた。
自由も、居場所も、そして――誰かに選ばれることさえも。
外の世界では、若き勇者が魔王を討ち、国は祝賀に沸いているという。
けれど、その光は彼女には届かない。
やがて勇者と姫の婚礼を目前に控えた日、王宮は突如として混乱に包まれる。
炎と悲鳴の中、すべてを諦めかけたその時。
「迎えに来たよ」
そう告げて現れたのは、血に濡れた“勇者”だった。
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