下級貴族だけど婚約破棄されたら権力者の偽装愛人をやることになった
「すまないエリーゼ、僕はどうしても自分の気持ちに正直でいたいんだ」
涙目で謝る私より背の低い彼の後ろには、小柄で可憐な町娘のお嬢さんがいた。私といるより断然お似合いだった。
国が魔力の高い血統を維持するために勝手に決めた婚約者。彼は、私以外の女性を選んだ。
でも、思い入れもないし、金銭の損失もないから、後腐れなく別れてやって構わない。結婚なんかしなくても、友達が何人かいて仕事が出来ていればいいや。
なんて思っていた私は、後日、王室から呼び出された。
「確認するが、お前は先月、ジョン・ピアゼとの婚約を解消したな」
「はい」
「現在、恋人はいるか?」
「おりません」
「では、これからクロスフォード男爵には、ルクソール公爵家嫡子ラヴェンナ・ルクソールに仕えてもらう」
王家の命で、私は公爵家の嫡子の愛人になることが決まった。
「近々、ルクソール家で家督争いになる。男爵は鍛錬を欠かさない武人だと聞いている。期待しているぞ」
きな臭い爆弾のような言葉とともに。
※ 拙作『悪役令嬢の兄に転生したみたいだけど…』と設定を共有していますが、この話だけでお読みいただけるように書いております。
涙目で謝る私より背の低い彼の後ろには、小柄で可憐な町娘のお嬢さんがいた。私といるより断然お似合いだった。
国が魔力の高い血統を維持するために勝手に決めた婚約者。彼は、私以外の女性を選んだ。
でも、思い入れもないし、金銭の損失もないから、後腐れなく別れてやって構わない。結婚なんかしなくても、友達が何人かいて仕事が出来ていればいいや。
なんて思っていた私は、後日、王室から呼び出された。
「確認するが、お前は先月、ジョン・ピアゼとの婚約を解消したな」
「はい」
「現在、恋人はいるか?」
「おりません」
「では、これからクロスフォード男爵には、ルクソール公爵家嫡子ラヴェンナ・ルクソールに仕えてもらう」
王家の命で、私は公爵家の嫡子の愛人になることが決まった。
「近々、ルクソール家で家督争いになる。男爵は鍛錬を欠かさない武人だと聞いている。期待しているぞ」
きな臭い爆弾のような言葉とともに。
※ 拙作『悪役令嬢の兄に転生したみたいだけど…』と設定を共有していますが、この話だけでお読みいただけるように書いております。
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢はご病弱!溺愛されても断罪後は引き篭もりますわよ?
鏑木 うりこ
恋愛
アリシアは6歳でどハマりした乙女ゲームの悪役令嬢になったことに気がついた。
楽しみながらゆるっと断罪、ゆるっと領地で引き篭もりを目標に邁進するも一家揃って病弱設定だった。
皆、寝込んでるから入学式も来れなかったんだー納得!
ゲームの裏設定に一々納得しながら進んで行くも攻略対象者が仲間になりたそうにこちらを見ている……。
聖女はあちらでしてよ!皆様!
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
お飾りの側妃ですね?わかりました。どうぞ私のことは放っといてください!
水川サキ
恋愛
クオーツ伯爵家の長女アクアは17歳のとき、王宮に側妃として迎えられる。
シルバークリス王国の新しい王シエルは戦闘能力がずば抜けており、戦の神(野蛮な王)と呼ばれている男。
緊張しながら迎えた謁見の日。
シエルから言われた。
「俺がお前を愛することはない」
ああ、そうですか。
結構です。
白い結婚大歓迎!
私もあなたを愛するつもりなど毛頭ありません。
私はただ王宮でひっそり楽しく過ごしたいだけなのです。
貴方が側妃を望んだのです
cyaru
恋愛
「君はそれでいいのか」王太子ハロルドは言った。
「えぇ。勿論ですわ」婚約者の公爵令嬢フランセアは答えた。
誠の愛に気がついたと言われたフランセアは微笑んで答えた。
※2022年6月12日。一部書き足しました。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
史実などに基づいたものではない事をご理解ください。
※話の都合上、残酷な描写がありますがそれがざまぁなのかは受け取り方は人それぞれです。
表現的にどうかと思う回は冒頭に注意喚起を書き込むようにしますが有無は作者の判断です。
※更新していくうえでタグは幾つか増えます。
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
谷 優
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます
天宮有
恋愛
私アリザは平民から側妃となり、国王ルグドに利用されていた。
王妃のシェムを愛しているルグドは、私を酷使する。
影で城の人達から「愚かな側妃」と蔑まれていることを知り、全てがどうでもよくなっていた。
私は我慢することをやめてルグドを助けず、愚かな側妃として生きます。