【R18】祈りより深く、罪より甘く

――愛してはいけない。
触れてはいけない。
それでも、心は止められない。

事故で十年ものあいだ眠り続ける伯爵家の令嬢。
その母の往診に訪れた薬師セラは、
そこで“少年時代の初恋”と再会する。

彼の名はジュール。
今は伯爵令嬢の夫であり、
十年の看病で心を摩耗し、光を失った男だった。

その瞳に、ほんの短い瞬間でも温もりが宿ったとき——
セラの世界は、静かに、しかし抗えないほど大きく揺れはじめる。

罪だとわかっているのに。
奪ってはいけないと知っているのに。

それでも、ふたりは惹かれ合ってしまった。

触れ合えば、苦しいほど甘い。
離れれば、痛いほど恋しい。

そしてふたりは堕ちていく——
祈りより深く、罪より甘い夜へ。

すべてを失うかもしれないと知りながら、
それでも求めずにはいられない愛の物語。

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