『不気味だ』と追放された精霊翻訳官、念願の自由な旅に出る〜王都の精霊がストライキを始めましたが私は精霊と賑やかに過ごしているのでもう遅いです
こちらは短編です。
連載版もあります。
「何を考えているか分からなくて不気味だ。お前のような女、翻訳官も婚約者も解任だ!」
王城の最下層で、十年間一度の休みもなく精霊との「契約(交渉)」を担ってきた公爵令嬢エレイン。
第一王子から理不尽な追放を言い渡された彼女は、しかし絶望するどころか、密かに喜びを噛み締めていた。
(……やっと、行きたかった場所へ行けるのね!)
エレインは、精霊が好む「古代精霊語」の使い手であり、彼らの権利を守る唯一の理解者だった。
彼女が去り、聖女の「祈り」という名の雑音が響き始めた途端、王都の精霊たちは一斉にストライキを宣言する。
上水道は泥水が逆流し、灯りは消え、調理場からは火が消えた。
「戻って契約書を書いてくれ!」と泣きつく王子だが、もう遅い。
当のエレインは、憧れだった「水晶の湖」や「歌う花園」を巡る自由な旅を満喫中。
行く先々で、彼女の言葉に感動した雪狐や雷鳥といった強力な精霊たちと「個人契約」を結び、気づけば彼女の周りは賑やかで過保護な精霊仲間でいっぱいに。
「私はもう、自分のためにこの声を紡ぐと決めたのです」
氷の令嬢と呼ばれた翻訳官が、世界の声を聞き、愛でる――これは、彼女が真の自由を手に入れるまでの物語。
連載版もあります。
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