ログアウトできない君へ
2030年――
仮想空間技術《NEXUS》が世界を熱狂させる時代。
現実と変わらない感覚を持つその世界は、人々に“もうひとつの人生”を与えていた。
しかしその裏で、巨大企業ASTRA社は極秘裏に“人の心”へ干渉する危険な研究を進めていた――。
幼い頃、白瀬美月は目の前で両親を何者かに惨殺される。
事件の衝撃で記憶を失った彼女は、生き残った唯一の目撃者としてASTRA社に保護されることとなる。
ASTRA社は、美月の深層記憶に眠る“事件の真実”を呼び起こすため、仮想空間《NEXUS》への精神同期治療を開始する。
だが実験中、NEXUS内部で異常事態が発生。
中枢AI《EVE》は暴走し、美月は仮想世界へ取り残されてしまう。
「……悠真、逃げて……」
ノイズ混じりの通信を最後に、美月との連絡は途絶える。
彼女を救うため、天音悠真は危険なNEXUSへダイブする。
そこは、人の記憶や感情が具現化する世界だった。
崩壊していく仮想都市。
美月を狙う謎の影。
そして断片的に蘇る、惨劇の夜の記憶――。
なぜ美月の両親は殺されたのか。
ASTRA社が隠し続ける真実とは何か。
仮想世界の最深部で、悠真と美月は“隠された過去”と向き合うことになる――。
これは、AIが初めて“愛”を学んだ記録。
仮想空間技術《NEXUS》が世界を熱狂させる時代。
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