翠狼尊(すいろうのみこと)― 虚蛇、還る
「触れてはならないもの」に触れた夜――すべてが始まった。
羽翠神社の一人息子・真城透は、ある夜、奇妙な夢を見る。
翠に輝く勾玉、荒ぶる異形の影、そしてそれを鎮める巫女。
目覚めたあとも残る、現実とは思えない感覚。
それは夢ではなく、確かに“繋がっていた”。
やがて街では、原因不明の腐食や異形の兆しが広がり始める。
世界は静かに、確実に侵されていた。
――異界より来たるもの「虚蛇尊」。
――それに抗う存在「翠狼尊」。
そして透は知る。
自分が、その狭間に立つ“半身”であることを。
神と人、理性と暴威。
交わるはずのない二つが、ひとつになるとき――
世界の均衡が、揺らぎ始める。
羽翠神社の一人息子・真城透は、ある夜、奇妙な夢を見る。
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