ハズレガチャの空きカプセル
釈埴一真(しゃくじきかずま)と妹の琴美(ことみ)は、六畳一間の安アパートの一室に捨てられた兄妹である。会社勤めの一真の収入をあてにしていたはずの両親が、宝くじが当たったとかで、「お前らは勝手に生きろ。俺達はお前らの所為で台無しになった自分の人生をエンジョイするからよ」と吐き捨て、行先も告げずにいなくなったのだ。
一真はすでに成人し仕事をしていたからまだしも琴美はまだ十六歳の高校生である。本来なら保護責任があるはずだが、一真も琴美も、心底うんざりしていたので、両親を探すこともしなかった。
なお、両親は共に再婚同士であり、一真と琴美はそれぞれの連れ子だったため、血縁関係はない。
これは、そんな兄妹の日常である。
筆者より。
<血の繋がらない兄妹>という設定から期待されるような展開はありません。一真も琴美も、徹底した厭世主義者ですので。
また、出だしが一番不幸な状態なだけで、二人が少しずつ人間性を取り戻していく様子を描く日常ものになると思います。また、結果には必ずそれに至る<理由>がありますので、二人がどうしてそうなれたのか理由についても触れていきます。
あと、元々は『中年男と女子高生というシチュエーションを自分なりに描いたらどうなるだろう?』ということで思い付きましたが、明らかに方向性が違いますね。
なお、舞台は「9歳の彼を9年後に私の夫にするために私がするべきこと」や「織姫と凶獣」と直接繋がっており、登場人物も一部重なっています。
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