長政は、お市に勝てない ―敵陣へ駆ける妻を、浅井長政は裏で勝たせる―
史実では、織田に滅ぼされた浅井家。
妻は戦場を駆ける。夫は、その勝ち戦を陰でつくる。
浅井長政とお市の戦国夫婦譚
敵には策を巡らせる。妻には、見惚れてしまう。
北近江の浅井長政のもとへ、織田信長の妹・市が嫁いできた。
一目で心を奪われたその姫は、自ら馬に乗り、薙刀を手に敵陣へ駆けていく。
「わしは、出る」
敵の数を確かめるより、市が決めるほうが早い。
長政は兵を集め、糧を揃え、道を通す。敵方へ書状を送り、市が斬り込む前に、その足並みを崩していく。
妻を死なせたくない。
けれど、勝って戻った市の得意げな顔も見たい。
市は、夫の働きをほとんど知らない。
長政も、それを語ろうとはしない。
ただ、二人の戦に巻き込まれる者たちは、たまらない。
嫁いできた姫に振り回される家臣たち。浅井を守ってきた父・久政。そして、長政の書状一通に判断を迫られる敵方の者たち。
それぞれに守るものがあり、譲れないものがある。
市が駆ける。その陰で、長政が人を動かす。
二人とも、天下など望んでいない。
それでも、戦のたびに、浅井の名は少しずつ遠くまで届いていく。
惚れた妻との日々が、浅井の行く末を変えていく戦国夫婦譚。
※史実上の人物・出来事を題材にしたフィクションです。人物像や年代、出来事に独自の設定を含み、史実とは異なる展開を描きます。
※「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
妻は戦場を駆ける。夫は、その勝ち戦を陰でつくる。
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ただ、二人の戦に巻き込まれる者たちは、たまらない。
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それでも、戦のたびに、浅井の名は少しずつ遠くまで届いていく。
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