【連作短編032】 AI弁護士 全16話 ―罪の前には、いつも理由があった―
相談室は、いつも白かった。
扉を開けると、まず猫が入ってくる。名はハル。次に、法律補助AI「レイ」。
薄型の端末とスピーカーだけの存在が、人間の話を聞く。横領、ハッキング、誹謗中傷、DV、虐待、パワーハラスメント――罪の形はさまざまでも、共通しているのは「そこに至るまでの時間」だ。
レイは裁かない。ただ聞く。〇・三秒の沈黙の意味を、記録に残せるかどうかは、わからないまま。
隅で丸くなっている猫だけが、時々、誰かの足元に寄っていく。
「AIは何を救えて、何を救えないか」を、説明せずに読者に委ねる連作短編集。1話完結、法廷劇というより「面談室の空気」を描くヒューマンドラマです。
扉を開けると、まず猫が入ってくる。名はハル。次に、法律補助AI「レイ」。
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レイは裁かない。ただ聞く。〇・三秒の沈黙の意味を、記録に残せるかどうかは、わからないまま。
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