非勇者の挑戦
「あたしが魔王を倒して、みんな笑える国をつくる!」
「なら僕は、リリの力になる。剣も魔法も使えないけど」
勇者の少女と、非勇者の少年。身分差のある二人は、こっそりと集った丘の上でそう誓い合った。
『勇者』は選ばれし特権階級。『非勇者』は烙印を押された被差別階級。
生まれた瞬間に預言者が下すその区分が、すべての人生を支配する。
少年カイトに与えられたのは、魂の炎を視るだけの役立たずの力だった。
やがて成長した二人は、別離の先で思わぬ再会を果たす。
再び並び立ち、戦いに挑む二人。
だがその戦いの果てで二人が知るのは、勇者と魔王、そして世界そのものをめぐる残酷な真実だった。
勇者は、正義か。——血と烙印にまみれたダークファンタジー。
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