【完】結末いらずのヒロインキャラは仕方がないので自身の舞台の幕引きに自ら花を添えよう
『相棒だと思っていた人は王子様で、のちに国を滅ぼす魔王だなんて聞いてない』
時は不穏な事件や災害が続く、暗黒期と呼ばれていた。
野盗や怪盗を名乗る謎の人物が世間を騒がせ、挙句の果てにはかつて封印されたという魔王が復活を目前としていると言われていた。
そんな絶望の真っ只中でも人々は精一杯それぞれの日々を過ごしていた。
シロンドに住む歌姫マリアは誰もが憧れる美貌を持ち、街に美しい花を添える存在だった。
その姿は仮の姿で、夜になると騎士の衣装に身を包み、愛する街を守っていた。
美しく輝くその姿は『月光のエクテス(英雄)』と呼ばれていた。
マリアの相棒で、鍛冶屋の居候を名乗るルイは見目麗しい容姿を持つ青年で、神出鬼没に現れてはマリアと同じく街を守る手助けをしてくれていた。
『この男になら自身の背を任せられる』
マリアはそう確信するようになった。
そんなある日、ルイはマリアに自身がこの国の王子で、共に魔王討伐に協力してほしいと告げた。
王宮に連れて行かれたマリアは騎士の姿に身を包み、個性的な王族たちに振り回されつつも、第二王子のルイとその部下たち(むさ苦しい男たち)と一緒に魔王討伐を目指すことを決意する。
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